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もしかしてと思い、話す内容が聞こえるところまで近づいてみる。
「お前本当に邪魔」
「三上の気持ち考えろよな」
「なんか言えよ。
いつも何も言わねぇよな、おい!」
「うぜぇからサッカー部やめろよ」
1人の男子生徒が近くにあった靴を
投げつけるのが見えた。
あの靴、大毅が履いていたやつだ。
じゃあ、あの輪の中には
大毅がいるってこと・・・?
ここで私が出ていって、何かできるんだろうか。
余計に大毅を傷つけることになったらどうしよう。
でも、ここで見て見ぬふりをしたら
昔と同じことを繰り返すだけ。
大毅を助けるって決めたんだ。
そのために、この夢が見たかったんだから
何もしないで終わるわけにはいかない。
大丈夫。私は25歳。
あの頃の13歳の私じゃない。
相手は中学生。なんとかなる!
震える手をぎゅっと握り締め、
1歩を踏み出す。
「ねぇ!こんなとこで何やってんの!」
大毅を囲んでいた男の子たちの動きが止まる。
「なんだよ、坂本じゃん」
「幼なじみがいじめられてるから助けに来たのか?
かっこいいじゃーん」
男子の集団が一斉に笑った。
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作者名:ひろか | 作成日時:2019年11月30日 19時