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あれ?ここって・・・?
学校のチャイムが鳴っている。
自分の名前が書かれた下駄箱の前に佇んでいるみたいだけれど、
ここがどこなのかわからない。
セーラー服?
膝下丈のスカートが目に入る。
これ、中学の時の制服だ。
え?どういうこと?
「おはよー!A
何やってんのー?」
「え、あ、おはよ」
この子の名前なんだっけ?
中1の時に同じクラスだったけれど、
普通に喋る程度でそこまで親しかった覚えがない。
じゃあ、この夢は中1の時?
「遅刻ギリギリじゃん!急ぎなー!」
「うん、ありがとう」
夢なのになんでスムーズにいかないんだろう?
夢ってもっと都合のいいもんじゃなかった?
「おはよう。お前も遅刻か!」
「あっ、大毅!おはよう」
大毅のあどけなさの残る笑顔と、
まだ声変わりする前の高い声を
わぁ、かわいい!なんて思う。
昔はなんとも思っていなかったのに。
「なんでこんなとこぼーっと突っ立っとんねん」
「あ、いや、もう遅刻だしいいかなと思って」
「あほ!急げ」
そう言って笑うと大毅が下駄箱から
自分の上履きを出した。
地面にぽいっと放り投げて
突っかけた上履きは、真っ黒に汚れてボロボロになっている。
・・・いや、違う。黒く汚れてるんじゃない。
マジックで塗りつぶされているんだ。
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作者名:ひろか | 作成日時:2019年11月30日 19時