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【センラ】煙草ときどき微恋情/星結 ページ2

*side you


職員室でも一際目立つ書類山積みの私のデスクには、今日も欠かさず「Peace」と書かれた青い箱が2、3箱ほど置かれている。
前に教頭か誰かに「若い娘がこんなもの吸って」なんて言っていたが、こんなものを吸わせるだけのストレスを負わせているのはそっちだろう。
立場上の問題でそれは心の声として処理されるに留まったものの、これを買うことも吸うこともやめなかった。

ほんのり香る、バニラの香りが好きだ。
ちょっとだけ甘くて可愛げなのに、火を付けた時の匂いは少しきつめ。
そんなギャップすら、私の中でお気に入り登録されているのだから仕方ない。


「南先生、空いてるなら2年の自習の見回りでもお願いします」
「…はい」

空いてる、だなんて嫌味な言い方。
新米教師、それも音楽担当、それだけでキャリア第一主義の彼らは見下してくるのだ。
こっちだって暇なわけじゃない。
ただ、パソコンでカタカタとする量が少ない教科というだけだ。
…いや、ここまで便りの作成等を押し付けられれば、決して量で劣っているとは思わない。

嫌々、渋々、といった言葉がここまで脳裏に大量に出てくるなんて限りのある人生の中でもかなり珍しい体験なんじゃないだろうか、なんて皮肉は、少し強めに閉めたドアに込めておいた。


指示されてやって来た2年棟は、ガヤガヤとしているクラス、対照的に静かなクラス、たまにわっと笑いが聞こえるクラス、と様々だ。
生徒たちだってそこまで馬鹿じゃないから、私程度が通り過ぎたところで何の意にも介さずマイペースで作業を進行させている。
ただ、その作業は勉強、メール、ゲームと多種ある。それだけだ。

2年棟とはいっても、一通り巡回し終えたら侘しいもので、もう暇を持て余してしまっている。

そうだ、屋上でサボタージュでしている生徒でもいないか見に行こう、と足を運んだ。
その裏にあるのは、いない場合はあわよくば煙草を、なんて邪な考えだ。


掃除の行き届いていない、埃が隅に佇んでいる階段を登る。
鍵すらかけられていない扉を開けると、そこには曲者揃いの本校においても、一際存在感を放ちそうな男子生徒がいた。

金色に染められた髪をアンシンメトリーに流し、いくつもピアスを開け、おまけに制服は着崩し放題。
派手だ、という感想と共に、絶対劣等生、と無駄なレッテルを貼った。


「ん…?何で先生がここにおるん?」

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かのこゆり - 今回もとても素敵でした…。設定もストーリーもよく考えられていて、尊敬します!同じ「スクール・ラブ」でも全然違って、読んでいて本当に楽しかったです。作者のみなさん、お疲れさまでした。最高の作品をありがとうございました! (2019年1月26日 17時) (レス) id: 1f2cd0f1d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:参加者一同 x他3人 | 作者ホームページ:  
作成日時:2019年1月11日 20時

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