もう1人の車椅子は誰？3

3 ページ3

ただ今、私は自分でも分かるくらい怒りを露わにしています。

その理由は……、


「…お前さ、特サだったんだな。

　特サの分際で、調子乗ってんじゃねえぞ。

　…次、また何かやって来たら、









　永久追放すっかんな」


あの時、放課後に呼び出され、髪の毛を染めた男の子に言われた言葉。

しかも、プラチナ男子達に取り囲まれて。

その時は、はいとしか言わなかったけど、今になるととてもムカツク。


A「っざけんなよ！？

　 あのバカ野郎！！」


あまりの苛立ちに耐えられなくなり、周囲を気にせず叫んだ。

…人はあんなりいなかったけど。


けれど、近所の顔見知りのおばあさんに、


「そんなこと、言ったらアカンよ〜。

　あんたは勿体無いくらい可愛いんやからな〜」


と関西弁で注意されてしまった。

…ちっと後悔した。


怒りを腕に込め、車椅子の速度をさらに速める。

普通に歩いてる人の2倍くらい速くなっている。


私立明蘭学園高等学校の門が見えれば、静かにする。

…もう、気にしないことにした。


第50代生徒会長、春菜ツバメさん。

今回は、何をしてくれるの？


今日も、嫌な予感しかしなくて、たまりません。

ふいに、バスケットボールが思い浮かんだ。

…部活、かあ。


そういえば、部活って何なんだろ？


お兄ちゃんもよくやっていたバスケ。

…後でやってみようかな。

4→←2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す