第74話：天竜姫の旧知、その異常さ ページ38
A「何故パトリオスが
ここに来ている…！？」
ロー「大方、新しいドレイをこの国に買いに来たんだろうな」
ペンギン「というか、何だこれ……」
今ペリカの能力越しに見ている映像は現在、
ヴァギュリア市国の市街地中心部の様子を映している。
天竜人の１人……Aの旧知の仲であるパトリオス聖が
街に来ており、人々が平伏しているが、その様子がおかしい。
「パトリオス聖！パトリオス聖だ！！」
「嗚呼、夢みたい！」
「神のご降臨だ！！日頃の祈りが届いた！」
「パトリオス聖、是非私を、私をかの聖地へ
連れていってくださいませ！！」
そこに居る誰もが地面へ平伏するのと、顔を上げる動作を
繰り返しながらやって来たパトリオス聖を歓迎しているのだ。
歓喜、熱狂、恍惚………その表情を浮かべる人々は他の地域で
見る天竜人への反応とはおよそかけ離れたものだった。
イッカク「こいつら……正気かい……！？」
ロー「……！」
シャチ「あっ、首輪出したぞ！」
パトリオス「えっえっえ、決めたえ。
お前を新しいドレイにしてやるえ！」
下卑た笑い声をあげながら、画面に映るパトリオスは
１人の少女を指差した。
まだ年端もいかぬ少女で、Aよりも年下のようだ。
その目は熱を帯び、選ばれた事を心の底から
喜んでいるような表情を浮かべている。
少女「ああッ……わたしが……わたしが聖地へ……！」
A「いけない……駄目だ！！パトリオスは
小さな子どもを自分の持つ拷問具で死ぬまで痛めつける！！
行ってはいけない！！このままじゃこの子は…………ッ！！」
ロー「ベポ、シャチ、ペンギン！！！」
３人「「「アイアイ！！！」」」
Aが少女を助けるべく飛び出そうとした所を、
実に鮮やかな捌きで名指しされた３人が取り押さえた。
A「うぐッ……！離せ、離してくれ！！
このままじゃあの子が殺される！！」
ベポ「ごめん、A！けど今行っちゃだめだよ！！」
ロー「ガキ１人の為に考えた作戦を全て無駄にするつもりか」
A「……トラファルガー君！！」
ロー「様子は変だが天竜人が人間を連れていく事に
変わりはねェ。何処にでもある」
「万歳！パトリオス聖万歳！」
「また１人の魂が救われたぞ！」
「私もいつか、かの聖地へ！！！」
A「………狂っている……！！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 282人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あまね(プロフ) - 続きなかった…どしてなして (10月26日 10時) (
レス) @page49 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ぶるめ(プロフ) - ベルモットさん» 今後の展開への参考にさせていただきたいです！ありがとうございました！これからも続きますがご一読いただけると嬉しいです！ (2023年1月22日 22時) (レス) id: fc1817ec45 (このIDを非表示/違反報告)
ぶるめ(プロフ) - ベルモットさん» コメントありがとうございます！この話を作ったきっかけがワンピの神（天竜人やエネル等）ろくでもねえな！それを否定する子を作るか！という考えだったんですが、ベルモットさんのお言葉にハッと発見がありました。 (2023年1月22日 22時) (レス) id: fc1817ec45 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 意味合い的な意味ですが、神様も仏教的な意味もあり、外国ではカトリックもありますし、「何を信じるか？」によって高尚なものは生み出されると思います。 (2023年1月22日 15時) (レス) id: 9942db35dc (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 初コメです。夢主が天竜人出身と珍しい設定で斬新さを感じながら読みました。小説内で世界に神はいない。とセリフでありましたが、神が居ないなら創れば良い、変わりに神になってやる。などの価値観構築も出来ると思いました。 (2023年1月22日 15時) (レス) id: 9942db35dc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぶるめ | 作成日時：2022年11月21日 19時
