贖罪の羊【twst】 (ページ4)

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羊がさんびきページ4

Aside

『シルバー君、起きて…風邪引くよ』

シル｢ん……あぁ、シェーヴルか。すまん、また寝ていたのか｣

『じゃ、僕はこれで…風邪引かないようにね』

シル｢シェーヴル、どうしたんだ｣

『…何が？』

どうした、そう言われても何か心当たりがある訳でもない。顔色が悪いとか？いや、気分はだいぶ良くなった、大丈夫。

シル｢いや、なんだか疲れてるように見えてな｣

疲れてる？そんなことない、さっきまで寝てたんだから。疲れはとれてる筈だよ。

『大丈夫、散歩してたから疲れただけかもね。おやすみ、シルバー君』

シル｢あ、あぁ……｣

足早にその場を去る。疲れてるね…今日は授業に出たからかな。そのせいだよ、きっと。
帰り道、声が聞こえた。数人の声と、大人しそうな…監督生君みたいな声。

｢魔法も使えないのに入学出来たとか、なんか裏があるんじゃねーの？｣

｢オーバーブロットを止めたとも言うじゃねーか｣

｢もしかして、オーバーブロットもお前が仕組んだんじゃね？｣

監｢そんなこと…急にこんな所に連れてこられて困ってるんです！オーバーブロットだって、何も知らないのに仕組める筈ないじゃないですか！｣

男子生徒三人は僕に背を向けた状態、監督生君とパチリと目が合い。助けてほしい、そう伝えられてる気がした。

代わりに、僕が君の。

犠牲(スケープゴート)に？

ラギーの隣も、居場所も簡単に取っていった君の？

『…監督生君、君はそんなに』

僕を犠牲にしたいの？

いや、せざるを得ないのかな。君が傷付いたらラギーが怒るよね。見てたのになんで助けなかったんだって

魔法が使えない奴は魔法が使える奴が守る

きっと、監督生君の周りの子は皆そう思ってる。

『Atonement sheep(贖罪の羊)』

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｢授業もロクに出てねぇし。オンボロ寮の監督生みたくオーバーブロットも止めらんねぇ｣

｢それに加えて病弱、なんでサバナクロー寮…いや、ナイトレイブンカレッジにいるんだよ｣

｢使えねぇ奴の癖に｣

『そうだね、僕は役立たずだよ』

どうしようもない、犠牲になるしか手段が無い。

その後、僕は殴られた。
こんな奴が、俺よりいい成績、俺より魔法が強い。
でも、監督生より、監督生の方が。

飽きたのか、暫くすると帰って行った。ついでに、お金も取られた。結局はストレス発散がしたかっただけみたいだね。

また、何か、黒い何かが溜まったような気がした。