夕立;25 ページ37
「ほらほら、行くぞ〜A」
「どこに行くの？サッチ」
サッチがAに目隠しをしながら肩を軽く押していく。
どうやら連れていかれた先は甲板らしい。涼しい夜風が頬を撫でる。
「よぉし、主役の登場だぜ！野郎ども！！」
サッチのかけ声とともに目隠しが外された。
『A！誕生日おめでとう！！！！』
白ひげ海賊団のクルーたちが声を揃える。
10番隊隊長のクリエルのもつバズーカ砲から出てくるのは紙吹雪だ。
甲板にはたくさんの明かりが灯され、昼と見間違うくらい明るい。
「……あ、今日、僕の誕生日…」
Aが呟く。
「そうだぜ？今日はお前の誕生日だろ？」
サッチが言う。
「おいおい、当たり前だろ？末っ子の誕生日はきちんと祝ってやらないとな」
「……サッチ…」
サッチがにかっと笑う。
「A、14歳の誕生日おめでとう！」
「A、生まれてきてくれてありがとうな」
マルコとエースが祝いの言葉をかける。
「グラララ！！めでてぇなぁ！！A！！！」
「……マルコ、エース、親父どの……」
Aの目に涙が溜まる。
「………僕、生まれきて、よかったんだ」
「当たりめぇだよい！！」
「………ありがとうっ、みんな…！」
Aが泣き笑いの顔をした。
「おいおい、涙はそろそろ引っ込めろよ〜！誕生日に必要なアレがねぇだろ？」
サッチが奥に合図を送る。
「………わぁ！！」
Aが目を見開く。
4番隊のクルーたちが奥から運んできたのは大きなケーキだった。
「すげぇだろ？A、ロウソク消しな」
ケーキの上には14本のロウソクが立っていた。
Aが唇をすぼめ、息を吹く。
「……ふぅ………！」
ロウソクの火が消えた。
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玉うさぎ(プロフ) - なまらさん» コメントありがとうございます！夢主の能力が使われるのはもう少し先になりそうです……(´TωT｀)気長に待っていただけると作者は嬉しいです (2021年11月22日 11時) (
レス) id: 2678198c2d (このIDを非表示/違反報告)
なまら - 更新されてるか見るのが毎日の楽しみです！！夢主ちゃんの能力使われるのが楽しみです！更新頑張ってください！！ (2021年11月21日 4時) (レス) id: 26945b0253 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：玉うさぎ | 作成日時：2021年10月3日 12時
