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夕立;11 ページ23

「で?これはどーゆー状況なんだよ」


マルコの膝の上にAがちょこんと座っている。
マルコも何食わぬ顔で書類にペンを走らせているのでもうどこからツッコめばいいのか分からん。

サッチがマルコに書類を置きにきたら、もうすでにこの状態だったのである。

「暖かいよい」
「だろうなぁ」

最近、船の進行方向が冬島が近いために船内もなかなかに寒くなっていた。

「重くないの?」
「Aは軽すぎるくらいだよい。もう少し食べる量を増やせたらいいんだろうけど、こればっかりはしょうがないねぃ」
「…………頑張る」
ぽつりとAが呟く。


マルコが重くないのならそれでいいのだが、サッチとしてはちょっと羨ましくもあった。

『なんだかんだ1番懐いてんのはマルコか』

「なぁ〜んか羨ましいよ、お前が」
「………何がだよい」
「俺もA膝に乗せたいんだけど」

サッチが唇を尖らせる。

「お前はガキかよい」
「うるせぇー」


その時、大きな音をたててマルコの部屋のドアが開く。

「なぁ!マルコ!ちょっと聞いてくれ、よって何やってんだAは」

入ってきたのはエースだった。勢いが強すぎてマルコの机の上の書類が何枚か飛ぶ。

「うるせぇな、エースは。もっと静かに入ってこれねぇのかよい」
「これでも静かに入ってきたぜ?」
「………はぁ」

マルコがため息をつく。
エースは反省する様子もなくマルコの膝に乗ってたAをじっと見る。

「エース?」
「マルコの膝の上、暖かいのか?」
「うん。でもエースの方があったかいよ」
「そりゃぁ、そうだろ!俺は炎だからな!」

「で?お前は何しに来たんだよ」
サッチが落ちた書類を拾いながらエースを睨む。

「ハルタとイゾウがAが退屈そうにしてんならかくれんぼしようぜって」
「………かくれんぼ?…やりたい…!」

Aが珍しく乗り気なのでエースはにかっと笑う。

「よーし!じゃぁ、さっそくいこうぜ!マルコとサッチも強制参加な?」
「おい!何勝手に決めてんだよい!俺は忙しいんだよい!」
「いいじゃねぇか!人数は多い方がいいだろ?ほら行くぞ〜」


エースはそう言ってAを連れて部屋を出ていった。

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玉うさぎ(プロフ) - なまらさん» コメントありがとうございます!夢主の能力が使われるのはもう少し先になりそうです……(´TωT`)気長に待っていただけると作者は嬉しいです (2021年11月22日 11時) (レス) id: 2678198c2d (このIDを非表示/違反報告)
なまら - 更新されてるか見るのが毎日の楽しみです!!夢主ちゃんの能力使われるのが楽しみです!更新頑張ってください!! (2021年11月21日 4時) (レス) id: 26945b0253 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:玉うさぎ | 作成日時:2021年10月3日 12時

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