【呪術廻戦】喰種少女は呪いを喰らう (ページ8)

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喰種は人の肉を食べる

これは喰種が滅んでもなお知られている周知の事実である

例外なくAも人の肉を食らう

だが喰種が人の食べ物を受け入れないというのはどこにも記されていない

喰種の危険性、残虐性を伝えるために喰種に関する資料は多く残るがそのどれにも記されていない

『いただきます』

「食べて食べて！Aちゃん体細いんだからいっぱい食べなきゃだめよ！」

高専の寮に長年勤務する寮母さんは明るく気性のいい人だ。食べ盛りな高専生に比べあまり食べないAを心配していつもお菓子などを渡していた

Aはもぐもぐと咀嚼しゴクリと喉を鳴らす

寮母さんは全部食べたことを見届けてからいつでもおいでとにこやかにAを見送った

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『うっ………うぇ………』

Aは口に手をあて戻しそうになるのを必死に抑える

人の食事を食べるフリは老人が生きていた頃に覚え込まされたので自然にできた

あとは誰にもバレないように吐き出すだけ

幸い高専は人は少ないので自室に帰るまでに誰かに会う確率は低い

Aはそう思いながら必死に部屋に向かった

夏油「A？」

『・・げと、』

視界がぼやけ地上がぐらついた

夏油「A！？」

倒れる寸前でAを受け止め青い顔をするAを抱き上げ近くにある夏油の部屋に連れ込んだ

夏油「ほら、トイレだからここに吐いていいよ。」

『うっ…………うぇ………おぇ……』

夏油に背中をさすられながら含んでいたものを全て吐き出すA

夏油「落ち着いたかな？」

『・・・(こく』

夏油の部屋で向かい合って座る二人

Aはどう説明しようか迷っていた

人の食べ物が食べられないと言うのは栄養にならないとかそういう問題もあるがそれだけじゃない

この世のものと思えない程に不味い。口に入れるのもはばかられるほど受け付けない味

食べるふりを教えた老人はこの味を人間が理解することは出来ないと言っていた

夏油「喰種について調べては見たけど分からないこともまだ多い。だからAは我慢したりしないで嫌なことや出来ないことがあれば教えて欲しいんだけど」

いいかな？と優しく訪ねられればAはこくりと頷くしかない

『人間の食べ物、食べれない、無理』

夏油は黙って頷く

『不味い、ぜんぶまずい、気持ち悪い、夏油はわかる？』

Aの言葉に夏油は＿＿＿