【呪術廻戦】五条家の完璧な女中

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五条の部屋




『熱があるのは事実ですが今朝解熱剤を服用しましたし明日と明後日は事前に休みを頂いてます。すぐに回復しますのでどうぞお気になさらず』



息継ぎをすることなくスラスラと話したA


いつも通りに見えるが長年Aを見てきた(片思いしてきた)五条にはそれが強がりだとすぐに分かる




五条「熱があるなら今日休めよ」


『若様が適当にあしらわれたご令嬢にお詫びをしに行かなければなりませんので』



五条「ほっとけばいいだろ」



『五条家の名誉に関わることです』


五条「お前は少しは自分のために動けよ」


『私は私のために行動してますよ』



五条「・・・」


五条は眉間に皺を寄せた後Aの手を取りじっと目を見つめた



『若様？』



五条「目、開けろ」



『・・・若様』


五条「誰も見てねぇ」



Aはしばらく考えたあとふぅとため息をつき長いまつ毛をゆっくりと上にむけた



開かれた瞳は空色に輝きサングラスをとった五条と同じ輝きを放っている



五条「お前は完璧だ」


『恐縮です』


五条「俺に逃げ道をいつも作るくせに自分は逃げない」


『おや、私も結構逃げてますよ』



五条はまたじとっと見つめる



同じ空の視線が交わる



六眼を持って生まれたのは一人ではなかった


この秘密を共有するのは二人だけ



『若様今回私が熱を出したのはストレスが原因です』



五条「知ってる」



『主に若様関連で』


五条「・・知ってる」


『若様の周りは敵が多いですから』


五条「・・・・・知ってる」


『でも、その敵を味方に変えていくのは結構楽しいんですよ』


五条「・・・」


『若様の味方が増えて欲しいなんてそんな忠誠心は持ち合わせてはいません』


五条「持ち合わせてねぇのかよ」



『ただ、若様の考えに賛同するものが増えればいいとは思います』



五条「・・・お前さ、」


『でも、今回はストレス溜まったので発散させてください』


五条「あ、はい・・・え、発散ってなにす」



『私、好きな人がいます』




五条「・・・・・・・・・・・・・は、」



『では、御機嫌よう』



五条「は、え、は、、？？？？？？」





混乱する五条を見てAは嬉しそうに笑った

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