愛されない努力3

記憶1 ページ27

この世界が死後の世界だとして



ここにいる彼らは生きている



私の体も生きている魂だってある




私があの世界で命を絶って



この世界でまた学生生活を送って



私はどうなるんだろう




監督生だってもしかしてもう………




ユウ「お姉様！」



『ん、監督生か』



図書館で読んでいた本を閉じる



ユウ「はあ、読書されるお姉様なんて絵になるの素敵すぎる…このお姉様からはマイナスイオンでてる、地球にも優しいお姉様流石です」←



『ブレないねー監督生は』




地球に優しい私ってなんだよ



そもそもここに地球って概念があるのかも謎なのに




『・・監督生ってさここに来る前のこと覚えてる？』



ユウ「覚えてますよ！確か友達と学校の七不思議試してて夜になると音楽室に現れる鏡に触ったらここにいた？」



聞けば夜に学校に忍び込んで試したらしい無鉄砲すぎるだろ監督生って意外とやんちゃだな←Aは根はすごく真面目な子なんです




ユウ「お姉様は・・・ってすみません聞くことじゃないですよね」




監督生はかなり馬鹿だけど空気が読めない訳じゃない


まあ、自ら命を絶った時のことを詳しく聞くなんて無神経なやつなかなかいないだろうからね




『んー？別にいいよ。てかあんまり詳しくは覚えてないんだよね』



ユウ「そうなんですか？」



どこでどうやって死んだのかも分からない


どうして死ぬ決断に至ったのかも


気がついたらこの世界にいて学園長が保護者になって



何もかもしてくれていた



あの時学園長は入試って言ってた気がする



でも、学園長は覚えてないなら大した記憶じゃないって



本当にそうか……？




ユウ「……さま……お姉様！」



『びくっ)あ、ごめん、ぼーとしてた』




監督生に肩をゆらされて意識を戻す



ユウ「お姉様は元の世界に戻るつもりはないんですよね？だったらこうして調べる必要もないんじゃないですか？」


私が持っていた異世界についてのファンタジー小説を持ち上げて言う監督生



『監督生は帰りたいんでしょ？』




ユウ「ﾄｩｸﾝ)え、まさか私のために……？」




単純に興味本位だったんだけどまあ、喜んでるならそういうことにしておこう




私の忘れた記憶を取り戻す鍵になるかもしれないし頑張るか





この数日後私は後悔することになる




記憶を取り戻そうとしていたことを

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