うちの弟達は出来が良すぎる【stpr】2

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Aside

『私はみんなのお姉ちゃんじゃないよ』


いつかバレるとは思っていた
だっておかしいもん

私の写真は5歳以降のものしか無い
けど、なーくんの写真は生まれたときからある

私となーくんの年の差は3歳
おかしいんだよね、どう考えても


こ「何…言ってんの、お姉ちゃん…」
『騙しててごめんね…私は、みんなと血はつながってないよ
お姉ちゃんなのは戸籍上だけ』


今まで疑いすらしなかったんだろう
でもまさか

末っ子のるぅとが一番最初に気がついちゃったか
大人になりやがって


る「他のみんなは」
『知らないよ』
る「なな兄もですか」
『もちろん…知ってるのは私とお父さんとお母さんだけだった』


実の娘も同然に育ててくれた二人には感謝してる
本当に、全く血がつながっていないのに引き取ってくれたんだから


『大きくなったね』


るぅとの頭に手を伸ばす
が、私の手は空を切る

るぅとが一歩下がったから
私の手が届かないところへ

そりゃそうだ
当たり前だ

悲しむ権利も私にはない

決めていたこと
もしバレて、受け入れてもらえないなら家を出る

もともと、この家族にいるべきじゃない人間だったんだから私は
痛くも痒くもない

缶ビールを飲み干して
ベランダから家の中へと移動する
るぅとところんは動かないまま


『…冷えるんだから、風邪引くよ』


最後ぐらいお姉ちゃんさせてよ

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