▽ Ryota side ページ36
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音子ちゃんと喫煙所で話してから数日後の話。
楽屋に入った瞬間に、なんで、って喉に空気が入ってきて息が出来なくなった。
なんでいるの、って、怖くなった。
どうやってここまで来たんだよ。
『なんで？って顔してる。』
片寄｢っ、｣
『そんな顔しててもカッコイイんだね涼太くんって』
片寄｢名前、呼ぶなや｣
『関西弁っていいね。なんか落ち着くし』
なにがしたいねん。この女。
雑誌の撮影のために事務所に来たら、楽屋にこの女が当たり前のようにそこにいてびっくりした。
片寄｢帰って｣
『きーこーえーなーい！』
あははははって笑う女に背筋が凍る。辞めてや、気持ち悪い。
『ねぇ、涼太くん』
片寄｢っ、｣
傍らに置いていた自分のバッグから大きめの封筒を取り出して立ち上がった彼女に後退りをする。
『お願いがあるんです。』
ニヤリと笑った彼女に、嫌な予感が募る。
片寄｢な、に…｣
『先にこれ、読んでください。破っても意味ないですからね？原本は私が保管してますから』
差し出された封筒を恐る恐る受け取って中身を開ける。
入っていたのは、数枚の原稿用紙。
『どうぞ？読み終えるまで待ってますから』
また元いた場所に戻って座った女を横目に、原稿用紙に目を移す。
──────────書かれていたのは、
片寄｢な、んやねん、これ、｣
『事実でしょう？』
片寄｢事実？これの、どこが！！！！｣
『んーっと、』
再び立ち上がり原稿用紙を覗き込んで、ピンクに施された指先で文字を指さす。
『登坂広臣と七瀬音子がゲス不倫してる。ってこととか、七瀬音子が最低最悪の悪女だってこととか？』
片寄｢ふざけんな音子ちゃんがんなこと、｣
『してるじゃないですか。現実、見たらどうですか？』
女って、怖い。
紅く彩られた唇が横に広がり弧を描く。
片寄｢……これを僕に見せて、何がしたいん？｣
『お！その言葉待ってました！』
片寄｢…は？｣
そして言ったんだ。
『私とキスしてください。そうしたら、この記事は流さないし、あなた達の前から私は消えます。』
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莉央奈(プロフ) - 内容が残酷で深くてすごく面白かったです！ (2019年2月23日 12時) (
レス) id: 454ae124db (このIDを非表示/違反報告)
ぴーゆい(プロフ) - 完結おめでとうございます！ラベンさんの作品めっちゃ好きで、このシリーズも最初から読んでました！！！完結したらちょっとさみしいけどずっと応援してます！！ (2019年2月19日 19時) (レス) id: ce51d072e7 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - このシリーズはじめから読んでてほんとに内容が深くて毎回更新楽しみにしてました、！今回の話がバッドエンドで、自分もバッドエンドの話がけっこうスキなので、余計に更新が待ち遠しいです、、、 (2018年12月22日 14時) (レス) id: c161f68fab (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめる(プロフ) - コメント失礼します、音子ちゃんはなんのお話に出てくる方ですか?? (2018年9月8日 15時) (レス) id: f7363ed3ba (このIDを非表示/違反報告)
こじゃる(プロフ) - 更新待ってました。お話頑張って下さい (2018年9月8日 13時) (レス) id: 39b5516bcc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ラベン
| 作成日時：2018年6月28日 18時
