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……おかしい。
どうして?
あれから約3ヶ月後、練りに練った熱愛の情報をとてもわかりやすくまとめて週刊誌に持っていった。
けれど持っていく場所のどこにも受け入れてもらえなかった。
理由はただ簡潔に“七瀬音子が浮気や不倫などをするわけが無い、誰も信用しない”と言われて追い出された。
私がLDHで働いてるって言っても“LDHの人達は内部告発まがいをする訳が無い嘘をつくな”と言われ、挙句の果て訴えるぞと脅された。
そんなめんどくさいことなんかゴメンだからって慌ててその場から逃げたけど、どうしよう。
そんな思いを抱えたまま仕事のために事務所に向かう。
なんだか朝から気分が優れなくて気持ち悪い。
廊下をフラフラ歩いてたら誰かに思いっきり衝突してまった。
その拍子にカバンの中身を床にぶちまけてしまった。
『最悪、』
一体ぶつかった相手は誰だったのだろうかと顔を上げれば
佐野「最悪なのは俺の方だっつーの」
めちゃくちゃ嫌そうな顔をして私を見下ろす佐野玲於。
はぁ、とため息を1つついて床に散らばった紙をかき集め始めた佐野玲於。
佐野「……お前これどういうことだよ」
束になっている原稿用紙を何度もめくりその内容に驚いていた佐野玲於にニヤリと口角が上がる。
『知らなかったんですか?七瀬音子って浮気してたんですよ?あんなに純粋そうな人ほど……中身は卑劣なんですねぇ』
そう言えばキッと私を睨む佐野玲於。
え、何その顔……もしかして知ってた?
佐野「音子はそんな事するような人じゃねぇよ」
なにそれ、亜嵐もそうだけど…皆して音子はそんな事しないって……音子音子音子音子うるさいなぁ、
佐野「って言うかお前そうやって卑怯なことするような女だったんだな」
『……は?』
佐野「そんなんで涼太くんに好かれようとか、一生かかっても来世でも無理だろ」
鼻で嘲笑うようにした佐野玲於がムカついて。
ワナワナと唇が震えるのがわかった。
分かってるよ、こんな卑怯なことしか出来ない。
ああもう、あの時今市さんの声、レコーダーに録音しておけばよかった。悔しい。
佐野「……同じAでも、涼太くんの嫁で俺の妹のAは全然違う。そんなに性格悪くねぇしそれに──────」
(( そんなブスな顔してねぇよ ))
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莉央奈(プロフ) - 内容が残酷で深くてすごく面白かったです! (2019年2月23日 12時) (レス) id: 454ae124db (このIDを非表示/違反報告)
ぴーゆい(プロフ) - 完結おめでとうございます!ラベンさんの作品めっちゃ好きで、このシリーズも最初から読んでました!!!完結したらちょっとさみしいけどずっと応援してます!! (2019年2月19日 19時) (レス) id: ce51d072e7 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - このシリーズはじめから読んでてほんとに内容が深くて毎回更新楽しみにしてました、!今回の話がバッドエンドで、自分もバッドエンドの話がけっこうスキなので、余計に更新が待ち遠しいです、、、 (2018年12月22日 14時) (レス) id: c161f68fab (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめる(プロフ) - コメント失礼します、音子ちゃんはなんのお話に出てくる方ですか?? (2018年9月8日 15時) (レス) id: f7363ed3ba (このIDを非表示/違反報告)
こじゃる(プロフ) - 更新待ってました。お話頑張って下さい (2018年9月8日 13時) (レス) id: 39b5516bcc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラベン | 作成日時:2018年6月28日 18時