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夜更かししたせいでまだ眠気が覚めていない。目を擦りながら、今日も一緒に行動することになっている紫耀を探す。
一人奥の方で、他校の女子生徒から話しかけられている。昨日想像していたことがまるで現実になってしまって、胸を締め付ける。
「紫耀!おはよ。ほら、早く行くよ」
『あ、わかった』
「彼女持ちだったんだ」
「だから言ったじゃん!」
ぶつぶつ何かを言っている他校の生徒を無視して、強引に紫耀の腕を引っ張る。これが俗に言う“嫉妬”というものだろうか。
『なぁ、Aどうしたん?なんか今日いつもと違う……』
「気のせいなんじゃないの?」
『んー、ならええけどさぁ』
何か言いたげな表情を浮かべる紫耀から顔を背ける。紫耀に対しての気持ちを自覚してしまった今、紫耀と接することが異常にドキドキする。
『んなら、もう行こか!昨日みたいに時間なくなったらやばいしな〜』
「そうだね、行こっか」
二日目となる今日も、京都の観光名所をどんどん回っていく。途中で美味しそうなご飯屋さんの匂いに釣られそうになったが、グッと堪えた。
そうこうしているうちに、あっという間に夕方近くになり、一旦旅館前に集合することになった。
「えー、この旅館のすぐ近くに肝試しできる場所があるらしくてな。折角だし、皆でやるか」
予定にはなかったはずの肝試しが追加されてしまった。もうお決まりなのだが、私は紫耀とペアになり、一組目でスタートする。
辺りはしんと静まり返っており、雰囲気を作り出している。暗くて相手の表情が見えない今が、チャンスだ。
「ねぇ、紫耀」
『なにー?』
「私さ、紫耀といるのめっちゃ楽しいし、これからもずっと一緒にいたいと思ってる。
んでさ、紫耀が他の女の子と喋ってるの見てたら、苦しくなるっていうか」
『A、それ、』
「私ね、やっと気付いたんだけど。私、
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紫耀のことが、大好き。」
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も。(プロフ) - みるくプリンさん» お褒めのお言葉ありがとうございます。面白いと感じていただけたようでよかったです。自分の想像力をフル回転させながらお話を練った甲斐があります(笑)是非これを機に少しでもキンプリを知っていただけたら(笑)コメントありがとうございました! (2019年8月22日 11時) (レス) id: 677285a89c (このIDを非表示/違反報告)
みるくプリン(プロフ) - はじめまして!面白くて一気読みしました。実はキンプリ詳しくないんですが、めっちゃキュンとしました。これからも頑張ってくださいっ(*´∀`) (2019年8月22日 6時) (レス) id: 7db76bcf0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:も。 | 作成日時:2019年8月15日 5時