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楽しかった時間もあっという間に終わり、月曜日という憂鬱な日付に変わってしまった。結局あのあとは手を繋いだまま帰って、母から質問攻めにあった。
眠い目を擦りながら玄関を出る。紫耀はズボンのポケットに手を突っ込んでスマホをいじっていた。おはようと声をかけ、いつも通り二人並んで通学する。
校門を潜ろうとしたところで、後ろから聞いたことのある声がするのがわかった。
「Aちゃん、紫耀!おっはよう!」
走って此方まで駆け寄ってくれたのか、息を切らしている。そこまでしなくてもいつでも会えるだろうに、わざわざ走ってきてくれたのか。
『うおっ、猿かと思ったら岸くんやったわ』
「おい!ひっでぇな……」
「紫耀、バナナあげるから落ち着いてよ」
『誰がゴリラや』
素早いツッコミが入る。長年一緒にいてこのネタをやることは多く、最早鉄板のようにもなっている。
「あ、俺たちクラス違うんだった……じゃ、また!」
それだけ言うと、岸くんは自分のクラスである2年A組へと入っていった。またね、と手を振って私たちも教室へ足を踏み入れる。
いつもより早く先生が教室にやって来て、何か連絡後とがあるのだろうかと大人しく席につく。先生の右手には“体育祭”と書かれた用紙が握られてあった。
そうか、もうすぐ体育祭かと思い出す。となると、恐らく種目決めをするのだろう。
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も。(プロフ) - みるくプリンさん» お褒めのお言葉ありがとうございます。面白いと感じていただけたようでよかったです。自分の想像力をフル回転させながらお話を練った甲斐があります(笑)是非これを機に少しでもキンプリを知っていただけたら(笑)コメントありがとうございました! (2019年8月22日 11時) (レス) id: 677285a89c (このIDを非表示/違反報告)
みるくプリン(プロフ) - はじめまして!面白くて一気読みしました。実はキンプリ詳しくないんですが、めっちゃキュンとしました。これからも頑張ってくださいっ(*´∀`) (2019年8月22日 6時) (レス) id: 7db76bcf0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:も。 | 作成日時:2019年8月15日 5時