六話 ページ25
「おはようございます！」
騒々しいお皿が重なる音が響く調理場のドアを開け、大きく元気に、そして笑顔で挨拶をする。何事も最初は挨拶が肝心なのだ。
まぁ初めて来た仕事場への挨拶が無視されるなんて思いもしなかったが。
…時というものは早く過ぎる。先輩の口から初めて声を聞けて、天にも昇るような気分でいたあの日から既に一週間が経過していた。
今日は新人育成週間が終わって初めて一人で行う作業だ。いつも必ず先輩が居た時とは違い、何かやらかせば全て私の責任になる。気を引き締めていかなくては。
「はい、おはよう。あんたは…おやまぁ、新人さんかい？」
気を引き締め直したところで後ろから声を掛けられる。少しメイド長の面影を感じるが、メイド長よりも声は低く、何より服がメイド長がいつも着ているあのメイド服では無かった。
「はい、Aと言います！」
「Aさんか。あたしはルスタ。ここの調理場の総監督さね。困ったことがあったらあたしに言うんだよ！」
腕を捲りながら私に言ってくれる総監督…ルスタさん。彼女は少し男気のあるような、姉御肌というような、そんな感じの人のようであった。
こちらへおいで、そう言われ腕を掴まれて連れていかれたのは食べ終わったお皿が沢山置いてある場所。
洗いもんぐらいなら出来るだろう？と言われ今はルスタさんの隣でひたすら洗い物をしている。
洗い物は苦手ではない。外国に住んでいた時、洗い物は私の担当であったから。
まぁその時は魔法を使いながらやっていたから楽というのもあったので手作業でやっている今とは全然違う。今はスマイルとの約束で魔法を使うことが出来ないのだから仕方ない。
そういえばルスタさんはどうやっているのだろう、と不思議に思い隣を覗き込んでみた。
ルスタさんは魔法を使っていないのにも関わらず、魔法を使うのと変わらないほどに素早い作業を行っていた。きっとこれが慣れている人の動きなのだろう。
少しその神業に憧れたのはここだけの話だ。
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黒灰白有無％(プロフ) - やっぱり面白くて大好きです！約2年前から読ませていただいていて其れから今迄少なくとも20周はしてるほど大好きで、消失系の小説で幼馴染設定はあまり見たことがないので嬉しい?です！！気が向いたらでいいのでまた更新をまってます！これからも応援しております！！ (8月6日 0時) (
レス) @page35 id: 00e0ebd256 (このIDを非表示/違反報告)
愛流 - ストーリーが全然飽きないしすごい面白いです！！更新ゆっくりでいいので待ってます！頑張ってくださいっ！ (2022年8月2日 15時) (レス) @page35 id: f100bc9df8 (このIDを非表示/違反報告)
柿 - っあ〜面白すぎる…更新頑張って下さいね! (2022年7月30日 0時) (レス) id: 02b490d08e (このIDを非表示/違反報告)
スカ一(プロフ) - つゆさん» こんにちは、コメントありがとうございます…！更新頑張っていきます…！応援メッセージありがとうございました！ (2021年10月11日 15時) (レス) id: c3f5308968 (このIDを非表示/違反報告)
つゆ - とっても面白いです、、！五感消失クラフト大好きなので、もぅ、、神ですね！これからの展開が気になる…更新頑張ってください。応援してます！！ (2021年9月22日 23時) (レス) @page34 id: 5d979c15e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾄｸﾆﾍﾞﾂﾆﾅﾆﾓﾅｲﾖ | 作成日時：2021年9月14日 13時
