【募集企画】秘密の孤児院【本編】

百物語【紗良】 ページ21

「ん？」

黒虫って事は…
「ゴキちゃんのドッキリ？」

「ゴキちゃん？」

「だからゴキブリでしょ。」

「え、はい。」

私は虫好きだから良いけど…
愛詩空と大和もって言った？

「ちょっ、みう！」

美羽は嘘付いてない…
美羽は勉強してるけど、愛詩空はそんなに出来ないし、大和は足し算レベルだし…

カチン

「ちょっと美羽と大和以外退出。あとリーセ、愛詩空呼んできてくれない？」

「OK.」

パタン

「はい大和正座ぁ！」

もう、懲りないんだから。

「サラ,I brought it.」

「Thank you,リーセ.You can go down.」

パタン

「愛詩空も正座ぁ！」

「まず美羽！深碧とかの事とか考えた⁉1人を驚かせる様なドッキリは少しはして良いって言ったけど此れはダメだよね！多くの人が困るよね！深碧みたいに1人になったらパニックになったりする人が此処にはいるよ！出来心で片付けられる物もあるけど何か大事があったらどうするの！責任取れる⁉何時もやり過ぎはダメだって言ってるよね！」

「っ….」

「次愛詩空！勉強の時鉛筆全部折ってしかも逃げたよね！其処まで勉強出来ないんだからちゃんとしとかないと就職とか生活とか此処出てから出来ないよ⁉そんなにやりたくないならやらなくて良いけど大人になってから困るのは自分だから 分かってる？未だ10歳だけどこのまま何年も勉強しなかったら馬鹿になるからね！周りの人達に置いてかれるよ！」

「…はい。」

「後大和！大和は未だ足し算レベルの問題も十分に出来ないのにゲーム始めたよね。知ってるよ刻交とゲームしてたの！もう12歳なのに足し算も出来ないのおかしいからね⁉12歳ってXとYの方程式解けてもおかしくない年齢だから！後で12歳で習う内容のワークしてみる？普通は出来るけど出来ないでしょ！きちんと勉強してたら出来るはずなの分かる⁉」

「…」

全く、もう。

「私は皆が心配なの。孤児院を出たら殆ど一人暮らししないといけなくなる。其処で仕事をしてお金を稼がないといけない。そのためには勉強しないといけないし、多くの人と協力しないといけない。そのための力を此処を出る前に身につけなきゃいけないんだよ。私は皆が大好きだからこう言ってるの。嫌いなら生活出来なくてもどうも思わない。分かった？」

「「「はい。」」」

「愛詩空君は勉強から逃げた罪、大和君は勉強を辞めてゲームをした罪、美羽さんは皆に迷惑を掛けた罪で…何時もより怖い百物語も刑に処す！今日、私の部屋に来てね…？」

居ないうちに【桔梗】→←Not alone【美羽】

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