【銀魂】私を貰ってください (ページ23)

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二十三ページ23

この日は懐かしい夢をみた

あの人の夢

「…Aは、もし俺がここに来なくなっても俺の事好きでいてくれるのか」

『ええ、もちろん。』

「俺がAのことを引き取ると言ったら
俺の元へ来てくれるのか」

『ええ、もちろん。でもここを出るには多額のお金が必要です。あなたにそんな大変な思いさせていられない。』

あなたはとてもかっこよくて
包容力のある体で
性格までもが優しい人だった

『私は一生捨てられたままで充分です』

「すまねぇな。」

『でも…あなたに貰われたかった』

手を繋ぎ、向かい合う私達
あなたのその真っ直ぐな瞳が
私の心をズキンと鳴かせる

「…好きだ」

………

……

…

『…』

坂「ぐがぁ…ぐぅ…」

«生きていたくない»
あの後からの記憶が無い
私はいつ寝たのか

そしてあの後の銀時の反応もなにもかも覚えていない。お酒も飲んでいないのに。

『まぁ、いっか』

洗面台へと足を運び
重たい体で歯を磨く

今日は一段と気分が憂鬱だ
夢のせいでもあるのだろうか

坂「ふわぁ…おはよ」

『ん、おはおお』

坂「歯磨いたまましゃべらないでくださーい」

寝癖だか天パだか分からない髪の毛を見つめつつ朝におはようと言ってくれる相手がいることに感動する。

『(今日も一日、始まるのか)』