ひとりじゃない証-No.4- 【金田一少年の事件簿】初代実写版

12話 ページ9

翌日。
朝に校舎に来たあたしたちは、聞こえた悲鳴に部屋へと駆けつけた。
はじめちゃんを先頭に中に入ると、室井が天井から首を吊って死んでいて、あたしたちは唖然と彼を見つめた。



一「室井…」



不意に視線を落とすと、ばらまかれた答案用紙の紙。
血文字が書かれているそれをあたしは拾い上げた。
横からはじめちゃんが覗き込む。



『“ウ”……』


一「『コモリウ……』」



呟くあたしたちの後ろで、部屋には入らず外から覗いていた真壁君が顔を逸らしてこの部屋から去っていく。
その後ろから吉村さんがほら見ろと言った風に微笑んでいたことをあたしたちは知らない。

それからあたしたちは警部と美雪と一緒に屋上へと出た。



一「室井が殺されたのは昨日ってことですか？」


剣持「ああ。死亡推定時刻は正確にはでなかったが、昨日の昼頃に間違いない。犯人はおそらく仁藤殺害後、室井をあの部屋で殺し、タイマーで子守唄が自動で流れるようにセットして、死体が翌日発見されるようにしたんだろうねぇ」



先を歩く剣持警部の後ろを美雪とはじめちゃんと並んで歩く。



『同一人物の犯行ですか…？』



そう尋ねると、警部は振り返った。



剣持「犯行に使われたロープの切り口が一致した。まず同一人物の犯行とみて、間違いないだろう」


美雪「先生が2人を殺したっていうんですか？」


剣持「状況証拠からして、そう考えるのが妥当だろうねぇ」



警部の言葉にあたしとはじめちゃんは思わず視線を下げた。


先生が殺人犯にされるなんて……っ。



向井「警部ーーー!!」



向井刑事が急いで此方へと走り寄って来た。



向井「たった今、小野弓子が犯行を認めました!」



あたしたちはその言葉に顔を見合わせた。

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