11話 ページ8
仁藤が死んだっていうのに、この人たち平気で試験を続けてる。
しかし…小野先生はなんで……。
他の人たちがテストを続けているのに対し、あたしとはじめちゃんは机に両肘をついて考え込んでいた。
はじめちゃんは終わっていたということで早めにテスト用紙を回収されたが、あたしは終わっていない。
だが、あんなことがあったのに問題が頭に入ってくるわけがなく、あたしはテストをそっちのけで事件とこのクラスの異様さを考えていた。
その時、吉村さんが笑いだした。
阿久津「静かにしろ、吉村!!」
すぐに阿久津先生が咎めるが、吉村さんは笑い続ける。
吉村「やっぱり深町君の呪いよ。みんな殺されるんだわ。みんな深町君に殺されるのよ!」
吉村さんの言葉に、阿久津先生は視線を背け、古谷君と美雪とはじめちゃんも顔をあげて彼女を見る。
あたしも頬杖をついて目を細めて彼女を見たとき、外からパトカーの音が聞こえた。
反応して窓を覗いてみると、パトカーからお馴染みの刑事さんが降りてくるのが見えて、呼び出しをくらったあたしたちはあの仁藤が首を吊っていた部屋へと向かった。
剣持「じゃああなたがこの部屋に入った時、すでに仁藤伸幸は死んでたってことですね？」
小野「ええ。あの時間は私一人だけ休憩で職員室にいました。その時、廊下からあの子守唄が聞こえてきて…」
剣持「この部屋にやってきたあなたは死体を発見し、悲鳴をあげた」
小野「そしたら、いきなり後ろから誰かに……」
頭を押さえる小野先生を、警部が振り返る。
剣持「ほぉ……しかしそれは妙ですね。あなたの悲鳴で金田一君たちが駆けつけた時、ドアの鍵は中からかかっていたそうじゃないですか。しかも…窓もこれしか開かない」
侵入禁止や落下防止のために、ほんの少ししか開かない窓から下を見下ろす警部。
剣持「あなたを気絶させた犯人は…」
警部はパタンッと窓を閉めた。
剣持「いったいどこから出て行ったんですかね」
警部の言葉に小野先生は返せるはずもなく、あたしとはじめちゃんも顔を見合わせた。
結局小野先生は警察署に連行されることになったのだった。
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セレーナ - この作品も面白いわ^ ^名探偵コナンと暁のヨナの作品を早く更新して欲しいわ。頑張って (2020年2月8日 1時) (
レス) id: a3d3399358 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - あああ、もうはじめちゃんは、彼女ちゃんがいるのに、お姉さんナンパかあ、次回は楽しみにしてます (2019年12月21日 13時) (レス) id: 5c9701a404 (このIDを非表示/違反報告)
にー - 突然すみません！ここのお話とは関係ないのですが名探偵コナンはいつ頃更新されますか？教えてください (2019年12月7日 9時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2019年11月29日 19時
