12話 ページ35
もしかしたらAが危ないかもしれない!
あいつにもしものことがあったら俺は…。
一「じっちゃん、こんな時どうしたらいいんだよ」
首裏に手を当ててそう呟く。
───『はじめちゃん!』
俺を笑顔で呼ぶAの声が聞こえた気がして、俺は深呼吸した。
そうだ、落ち着け。
落ち着いて考えないとわかるものもわからない。
絶対にAを捜し出さないと。
お前がいないと、俺…自分でも信じられないほど弱くなっちまうんだ。
あいつがいつも傍で笑ってくれないと───
俺は顔を上げてAが連れ去られた方へと駆け出した。
丘を上がって、濃い霧の中見えた2つの影。
一「A…っ」
『はじめちゃーんっ!!助けてえー!!』
洞窟へと消えて行ったAを見て、俺はぎゅっと拳を握り締めた。
一「じっちゃん、俺を守ってくれよ」
俺はAを助けるために、洞窟の中へと入った。
辺りは暗くて、懐中電灯を照らしながら探す。
その時、ふとした気配に後ろを振り返って照らし出した時、見えた武者の姿に俺は「わあああ!」と悲鳴を上げた。
そしてすぐに棒で首裏を叩かれて、俺は地面に倒れる。
一「やっぱりそうだったのか…じっちゃんの名にかけて、必ず…」
俺はそこで意識を失った。
ふと目を覚ますとそこは洞窟のどこかで。
焚火で照らし出される中を、俺は縛り付けられて動かない体で横を見た。
そこには同じく意識を失った状態のAがいて、俺はすぐに声をかけた。
一「A!おい、Aしっかりしろ!A!!」
『……はじめちゃん…助けにきてくれたんだ…』
目を覚ましたAに安心するように微笑みかけて俺は聞こえてきた笑い声に後ろを振り向いた。
そこには椅子に座る武者の姿。
一「首狩り武者っ」
武者「復讐しよう、400年前のな」
一「何のためにこんなことを」
俺とAは縛られている体で起き上がった。
武者「1つ目の首は赤沼。そして2つ目の首は…」
白い布から落とされたのは征丸さんの苦し気に歪められた顔だった。
『きゃあッ!』
一「征丸さん!」
Aはあまりの出来事に気を失ってしまった。
一「なぜ征丸さんまで」
武者「巽家に関わるものは死あるのみ。復讐の邪魔をする者も死あるのみ」
首狩り武者は立ち上がって刀に「呪われろ」と念じると俺の体を地面に倒した。
一「やめろ…うわあああ」
刀が振り上げられて、俺は意識を失った。
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セレーナ - この作品も面白いわ^ ^名探偵コナンと暁のヨナの作品を早く更新して欲しいわ。頑張って (2020年2月8日 1時) (
レス) id: a3d3399358 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - あああ、もうはじめちゃんは、彼女ちゃんがいるのに、お姉さんナンパかあ、次回は楽しみにしてます (2019年12月21日 13時) (レス) id: 5c9701a404 (このIDを非表示/違反報告)
にー - 突然すみません！ここのお話とは関係ないのですが名探偵コナンはいつ頃更新されますか？教えてください (2019年12月7日 9時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2019年11月29日 19時
