29話 ページ45
彼女がいない部屋で、航一郎は碧さんの日記を見つけて読んだ。
【7月20日、お父様から手紙がきました。何年ぶりの手紙でしょうか。そこには秘宝島宝さがしツアーの手伝いをするように書かれています。手紙にはその段取り以外何も書いていません。私は一体父の何だというのでしょうか。秘宝島の財宝なんて失くなってしまえばいい。あんなものが…あんなものがなければ私も航一郎君も…】
航一郎「私の死は、財宝に目が眩み娘を捨てた冷酷な父へのせめてもの復讐です!……碧の日記を見た俺は、親父の死の真相を知った」
一筋の涙を流しながら語る彼の顔を複雑な表情で見つめる。
航一郎「碧は自分の父親がしでかした過ちに苦しみながら死んでいったんだ!」
目を瞑って何かを思い出していた航一郎が急に目を開けて「この財宝だ」とあたしとはじめちゃんの間を通って財宝へと近寄った。
航一郎「この財宝が俺達の人生をめちゃめちゃにしたんだ!!」
その時、パァンッと銃声が身近に聞こえてあたしたちは驚きながら後ろを振り返った。
岩田さんが銃を天井に向けて撃ったのだ。
はじめちゃんがあたしを庇うように前に出ると美雪があたしの背中に隠れた。
岩田「茶番劇はそこまでだ!全員、ここで死んでもらおう」
一「岩田さん…っ」
岩田さんが銃をあたしたちに向ける。
彼は笑った。
岩田「私もねぇ、財宝に目が眩んだ人間の一人だ、10年前に」
岩田さんはあたしたちに銃を向けながら「どけ!!」とあたしたちの周りを移動し、財宝へと近づく。
あたしたちは彼から離れるように後退ると、岩田さんは今だに財宝を持っていたクリス君に「置いてけ!!」と命令して、クリス君を財宝から引き剥がした。
岩田「私はね、10年前。突然美作にクビを言い渡されて、この日が来るのをずっと待ってたんだ。都合よく4人の人間が死んでくれて、私が……手を汚す手間が省けた」
岩田さんはヒイヒイ笑いながら財宝へと歩み寄る。
そして、航一郎へと視線を向けた。
岩田「あんたには感謝しなきゃな」
そう言って「イヒヒヒ!!」と不気味な笑い声を上げた。
それから愛おしそうに財宝に手を伸ばす。
その手を止めようと航一郎が掴みかかると、その拍子で岩田さんが持っていた銃の弾が銅像に当たってしまい、この部屋が揺れ出した。
美雪「何よコレ!」
一「和歌に載ってた財宝を守る山童ってのはこの事だったんだ!!おい、みんな!早く逃げろ!洞窟が崩れるぞ!!」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 49人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
、 - それに、夢主の言い方もなんか‥。一人称も「あたし」って‥ぶりっこって感じの女子って感じで‥。初期は見てないですけど‥。これ、見て、見る気萎えました。 (2022年4月30日 17時) (
レス) id: 111bb78a66 (このIDを非表示/違反報告)
、 - 誤字もあるし‥。はじめちゃんが言ってる台詞も夢主さんが言っててなんか‥。やっぱり、はじめちゃんが言ってる台詞ははじめちゃんが言ってるからいいんであって夢主が‥ってなると‥なんか‥。 (2022年4月30日 17時) (レス) id: 111bb78a66 (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - +さん» 夢主の一人称はあたしで統一しているつもりですが、どこかに誤字がありましたか？読みにくいのは申し訳ございません。これでも書き方を変えたのですが。まだ読みにくいですか？ (2022年4月28日 17時) (レス) @page1 id: 47ec2d84ad (このIDを非表示/違反報告)
+ - 夢主の一人称、｢私｣なのか｢あたし｣なのかどっちですか？私だったりあたしだったりと読みにくいです。どっちかにしてください。間をもう少しあけてみては？読みにくいです。 (2022年4月27日 17時) (レス) id: 3cf6d2002d (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - 面白いです。初期のは無かったので凄く嬉しいです。お忙しいと思いますが更新頑張って下さい。 (2020年6月5日 11時) (レス) id: b4494ecc1e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さきっち
| 作成日時：2019年10月12日 19時
