28話 ページ44
一「トイレの中蓋だよ。お前がトイレから出た時、トイレの中蓋が上がったままになってたんだ」
はじめちゃんがそう言うと、航一郎はフッと鼻で笑って、両耳についていたピアスを外した。
航一郎「やれやれ。お前らだけはミスキャストだったようだな!」
苛立ちをぶつけるようにピアスを地面に投げ捨てる。
航一郎「お前らの言う通り、俺は八十島や矢萩たちに復讐するために…美作碧の姿を借りてこの島にやってきたんだ」
航一郎は語った。
10年前財宝伝説の謎を解いた彼のお父さんは財宝を巡る災いを恐れて、国への寄付を矢萩さんたちに提案したらしい。
だが、欲に目がくらんだ彼らは財宝の在処を吐かせようとし、お父さんを死に追いやったのだ。
『悲劇の主人公のつもり？関係のないあたしたちまで巻き込んどいて何が復讐よ!!』
一歩前に出てそう言うと、はじめちゃんと美雪があたしの服の袖を掴んだ。
まるで抑えろと言われているようだ。
『本当はこのまま財宝を独り占めしようと目論んでたんじゃないの!?』
彼を真っ直ぐに見ながら言うが、航一郎は何も返さない。
あたしは服を掴むはじめちゃんと美雪の手を視界の端に入れながら言葉を繋げた。
『東京にいる、本物の美作碧もすでにあんたが殺したんでしょ』
航一郎「違う!!」
振り返りながら叫んだ航一郎にあたしは目を見開いた。
航一郎「お前らに何がわかる…っ。碧がどんな思いで死んでいったか…!お前らにわかってたまるか!!」
彼の叫びは悲痛に聞こえて、あたしは少し冷静になった。
あ〜もう、はじめちゃんと美雪が危険な目にあうってなるとすぐにカッとなる癖直そう。
心中で反省しながら彼の思いを聞く。
航一郎「俺にはあいつだけだった…あいつだけが俺の拠り所だったんだ!」
お父さんが亡くなった後、親戚に引き取られた航一郎は毎日のように暴行を受けていたらしい。
そして5年前、航一郎はとうとう耐え切れず、親戚を包丁で刺したのだ。
施設を転々とした彼が最後に行きついたのが、少年院だった。
そして1年前、少年院から出た彼を迎えに来たのが碧さんだったのだ。
それから彼の人生は変わった。
唯一の肉親であるお父さんに見捨てられ、一人東京に残された碧さんと航一郎は姉弟のように寄り添いあいながら生きてきた。
航一郎「でもそんな俺たちのささやかな幸せをあいつがぶち壊したんだ!!!」
碧さんは家のお風呂場で手首を切って死んでいた。
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、 - それに、夢主の言い方もなんか‥。一人称も「あたし」って‥ぶりっこって感じの女子って感じで‥。初期は見てないですけど‥。これ、見て、見る気萎えました。 (2022年4月30日 17時) (
レス) id: 111bb78a66 (このIDを非表示/違反報告)
、 - 誤字もあるし‥。はじめちゃんが言ってる台詞も夢主さんが言っててなんか‥。やっぱり、はじめちゃんが言ってる台詞ははじめちゃんが言ってるからいいんであって夢主が‥ってなると‥なんか‥。 (2022年4月30日 17時) (レス) id: 111bb78a66 (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - +さん» 夢主の一人称はあたしで統一しているつもりですが、どこかに誤字がありましたか？読みにくいのは申し訳ございません。これでも書き方を変えたのですが。まだ読みにくいですか？ (2022年4月28日 17時) (レス) @page1 id: 47ec2d84ad (このIDを非表示/違反報告)
+ - 夢主の一人称、｢私｣なのか｢あたし｣なのかどっちですか？私だったりあたしだったりと読みにくいです。どっちかにしてください。間をもう少しあけてみては？読みにくいです。 (2022年4月27日 17時) (レス) id: 3cf6d2002d (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - 面白いです。初期のは無かったので凄く嬉しいです。お忙しいと思いますが更新頑張って下さい。 (2020年6月5日 11時) (レス) id: b4494ecc1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2019年10月12日 19時
