22話 ページ23
それを見送って、先生が俺の傍へと近寄って来る。
俺はそれを拒否するように後ろを向いた。
頭の中に、あの時のAの笑顔が浮かぶ。
───『もしもの事があったら金田一君が守ってくれるもんね』
一「俺のせいです。俺があいつらを2人だけで部室に行かせたばっかりに…」
浅野「……でもいったい、誰がこんなことを…」
その時、手術中の光が消えた。
俺たちは手術室へと顔を向ける。
すると、中から先生が出て来た。
一「あの…先生!Aと美雪は!?」
先生「手間を尽くしましたが、後頭部の傷が思ったより深く、今はまだなんとも言えません。ま、後は本人の気力の問題です。鈴蘭さんの方はそこまで傷は深くなかったのですが、精神的ショックのためか、まだ目覚める余地はありません。本人の気力次第ですね」
そう言って去っていった先生。
俺が顔を俯かせると、同時に美雪の家族や先生も顔を覆って泣き始めた。
理恵「A…!」
おばさんもおじさんに縋りつく。
美雪とAはそれぞれ頭に包帯を巻き、酸素マスクをつけた状態でそれぞれの病室へと運ばれた。
おばさんたちがそれについて病室へと入っていく中、俺はAの病室の壁へと手をついて額を当てる。
横を医者が通った。
一「頑張れ…A…」
その後、俺はおじさんたちに病室へ入って来いと言われたが今のAと対面が出来るはずがなく、彼女の病室の前をうろついていた。
でも、どうして2人が襲われたんだ…?
頭に浮かぶのは血のついたワープロと、階段で交わした会話。
───一「お前さっきワープロに変な文字が残ってたって言ったよな」
───美雪「うん」
そうだ、やっぱりあのワープロの文字に手掛かりがあったはずなんだ。
俺はそこまで考えておじさんとおばさんに出掛けて来る周旨を伝えてすぐに学校へと向かった。
部室のドアを開けて、急いでワープロを起動させると美雪が見たという文字を探すが、何処にもなく俺は「ちくしょうっ!」とドンと机を叩いた。
一「遅かった…」
その後。
俺は翌朝になって臨時休校の学校へとミス研の皆を呼び出して30年前の事件を調べていた。
結局、放課後の魔術師の正体も的場先生で、今回の事件の犯人も先生だという事が分かり、今回の事件は先生の自 殺という形で幕を下ろした。
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さきっち(プロフ) - あさん» そうなんですか! (2019年12月7日 11時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 私は山ちゃんのが一番好きです!マンガ全巻持ってるんですが山ちゃんが一番似てる! (2019年12月7日 0時) (レス) id: 3f8f946044 (このIDを非表示/違反報告)
johnny’s_ldh_love(プロフ) - すみません、いろいろミスして何回も送っちゃいました!申し訳ないです (2019年12月2日 7時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
johnny’s_ldh_love(プロフ) - 突然すみません!名探偵コナンっていつ頃更新しますか? (2019年12月2日 7時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
にーにゃ - 突然すみません!名探偵コナンっていつ頃更新しますか? (2019年12月2日 6時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきっち | 作成日時:2019年7月28日 0時