瓜二つ ページ5
「本当に言ってます？」
嘘は良くないですよ。と疑い続ける彼に対して、
「正真正銘！僕の！妹！！ですけどっ！！」
お兄ちゃんは、これでもかと私を強く抱きしめてくる。
『お、お兄ちゃんくるし…』
この人の前では私なんて小鹿の力に等しい。
苦しいと伝えようとしても、
強く抱き締められているから声が出ない。
もはや言う気力も身体から出てこないくらいに苦しい。
「だって五条先生、いつも7、8分遅刻するし、
自己中だし礼儀の「れ」の字もないし…
妹さんと似てるの見た目だけですよ」
「酷い言われようだなぁ〜。
ん〜まぁ、僕の妹だし見た目は似てるよねぇ。
ホントにいつ見ても可愛いんだよね〜！
恵もこんなに可愛かったらなぁ〜〜？」
「ッあぁもう、そういうところがウザいんですよ…！！
このシスコンが…！！」
……もしこの人が教師でも最強でもなければ、
ただ人をイラつかせる不審者でしかない。
自分の兄のヤバさを改めて痛感した。
なんだか急に申し訳なくなってきて、
苛立っている伏黒くんに声をかける。
『…あの、ごめんね？こんなどうしようもない兄で…』
「え、A？」
僕、間違ったこと言ったっけ？？なんてわざとらしく言う兄。
更に鬱陶しいと感じる前に、私は考えることをやめた。
『本当…ごめんね』
…そう、兄はもうどうしようもない程のシスコン。
妹の私が引くレベルで。
「いえ、もう慣れたんで。」
「嗚呼…」
こんな人に慣れてしまう彼も大分重症なのでは？
もしかして仲間なのか？と考えていたけれど、
それは彼の声によって遮られた。
「あと、」
『？』
「
『……！うん、恵』
嬉しくて、感情のままに返事をする。
恵の表情も少しだけ緩んだ気がした。
同じ1年だし仲良くできるといいな。
これからの青春に思いを馳せていたときだった。
「あ。言っとくけど、僕のAだから！
手出しちゃダメだからねっ？」
兄にまた後ろから抱きしめられる。
この人は私の高専生活をめちゃくちゃにするつもり？
『お〜い？？』
「お茶？」
『……』
「はぁ…手なんか出しませんよ。五条先生じゃあるまいし」
「うんうん！そうだよね！
じゃあ、A！寮へ案内するから。おいで」
『…え？あっ、うん！
じゃあまた後でね、恵！』
「あぁ」
恵に声をかけた後、荷物を抱えて、
お兄ちゃんについて行った＿＿
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舞(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ 応援してます٩( ᐛ )و (7月8日 15時) (
レス) @page33 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 絵がうますぎます！ (6月8日 6時) (レス) id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
松野星月(プロフ) - 続き楽しみ！早くみたい (2022年12月30日 12時) (レス) @page37 id: 7e5eb61c5c (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - 最後不意打ちでナナミンの「シスコンはクソだ…」にまじで吹いてしまいましたwww笑いを提供してくれてありがとうございます！ (2021年12月28日 22時) (レス) @page48 id: dd9bdc737b (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - ariaさん» 笑ってもらえて良かったです！笑笑 (2021年4月7日 22時) (レス) id: 6023f727dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：saya20071025 | 作成日時：2021年1月21日 20時
