検索窓
今日:1 hit、昨日:10 hit、合計:393,215 hit

1話 ページ1

「…円堂守」

「お前は…!」


いつぞやの夢に出てきた少年が、再び円堂の前に姿を現す。少年が濃緑色の軍服に身を包み、辺りが見渡す限りの濃霧。そして円堂と彼以外に誰もいないのが、前回との違う点だった。


「なあ教えてくれ、お前は一体誰なんだ?それに曾祖母って…ひいばあちゃんって誰なんだよ?なんで俺にひいばあちゃんのことを頼むんだ?」

「…ああ、そういえばこの次元の円堂守は俺を知らないのか。うっかりしていた」

「え?」


円堂の言葉に彼は考える素振りを見せ、そして気付いたように顔を上げ言った。この次元?円堂は首を傾げる。


「まあ、別に俺の名は知ったところで何もない。よって省略させてもらおう」

「えええ…」


がっくりと肩を落とした円堂を眉尻を下げながら微笑み見る彼は、誰かに似ている気がした。彼の顔をじっと見つめ円堂は考えるも、夢だからなのか、思考回路が上手く回らない。


「俺の曾祖母の名は_____」

「守────っ!!!」

「えええええええええっ!?!?」


母、温子の声がちょうど良い(良くない)ところで彼の言葉を遮った。このタイミング!?円堂は思わず叫び勢いよく体を起こす。忙しなく頭を動かし周りを見れば自分の部屋で、当然彼の姿もなかった。


「今日は響木監督に呼ばれてるんでしょー!?遅れたら怒られるわよ!!」

「!そうだった!!しまったあ───っ!!!」


続けて言われた言葉に円堂の頭は一気に覚醒する。今は呑気に彼のことを考えている場合ではない。円堂は布団を押し退け、バタバタと一階に降りていった。


エイリア学園騒動が収まって3か月。物語の歯車が今、再び回りだした。

2話→



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (546 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
928人がお気に入り
設定タグ:イナズマイレブン , 世界への挑戦!! , アニメ沿い   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:不二市 | 作成日時:2018年7月6日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。