【イナズマイレブン】紺碧のイノセンス IV (ページ4)

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149話ページ4

「キラースライド!!」

ザ･ウォールとザ･タワーが破られ、土門のキラースライドでようやくゼルからボールを奪うことに成功する。前線に送りリカが受け取ろうとしたが即座にタイタンとケイソンに阻まれ失敗。攻撃の中心であった吹雪が抜けただけでこれほど苦戦するのだ。雷門は防戦一方である。

「ガニメデプロトン…でやあ!!」

「正義の、鉄拳!」

ゼルのシュートをきっちりと弾き返した円堂。それでもやはり違和感を覚える立向居。蟠(わだかま)りを抱えつつ、前線にボールを送った。

『ブレイヴエンブレム!!』

それを受け取る水城。ケンビルとモールをまとめて抜き去りゴール前へ。デザームと対峙すると、デザームはにやりと口角を上げた。

「そうだ、まだ貴様がいたな!!貴様もどれほど強くなったのか、この目で確かめてやろう!!」

『めちゃくちゃ忘れられてた感じだなあ…』

思わず目を細め口を引き攣(つ)らせる水城だがそれも一瞬。デザームを睨み付け、ボールを高く蹴り上げて自身も跳んだ。

『アクアトルネード、改ッ!!』

「ドリルスマッシャー!!」

そして打ち込んだアクアトルネード。一瞬デザームの顔が歪んだものの、最終的には弾かれてしまう。着地した水城が顔を顰(しか)めた。

「っは、はははははっ!!今のシュート、ワームホールだったら破られていただろうな!!良いぞ、もっと打ってこい!!」

水城を鋭く指差して高笑いしながら言うデザーム。水城は悔しそうにしながらもにっと口角を上げて笑ったが、内心は穏やかではないだろう。

「あ…っ待て!」

土門のトラップミス。息を切らしながらゼルを追いかけるも距離は縮まらず、それどころかどんどん離されてしまう。他のディフェンス陣も奪いにいこうとはするものの、体力はほとんど残っておらずただ走って体力を消耗していくだけだ。

「どうして…」

「攻めるより、守る方が遥かに疲れるのよ」

見ていた秋がこぼすと瞳子が返す。秋はぎゅっと唇を引き結んだ。

『アクアトルネード、改ッ!!』

「ドリルスマッシャー!!」

水城へなんとかボールは繋がるも、打ち込んだシュートはまたもや弾かれる。アクアトルネードの威力は水城の気合のおかげか変わらないのでデザームもドリルスマッシャーで対抗する。実力はほぼ互角。ほんの少し、本当に少しでいいのだ。あと少しでもアクアトルネードの威力を上げられたら、ゴールは決まる。