【イナズマイレブン】紺碧のイノセンス III (ページ27)

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124話ページ27

「奴ら、豪炎寺のことを知っていたな。仲間に、と言っていた。エイリア学園の中には人間もいるということなのかもしれん」

「豪炎寺がチームを外れたのは、そのためかな…」

「敵から接触されたことで、俺たちに迷惑がかかると考えたのかもな」

キャラバンの上。そこには正義の鉄拳の特訓から戻ってきた円堂と、その特訓に付き合っていた鬼道がいた。同じく付き合っていた立向居は一足先にキャラバンに戻りすぐに就寝したようだ。鬼道の言葉に円堂がため息をつく。

「俺、あいつの気持ち分かってなかったかも。なのに呑気に帰ってこいよなんて言って…。ほんと、馬鹿だ」

『どうだろう。待ってくれてる、帰ってくるのを信じてくれてる仲間がいるのはすごく嬉しいことだよ』

「おわっ!!…一青…?」

「散歩帰りか」

『そうだよー』

円堂が俯き自嘲したところで、それを否定する声が上がった。散歩帰りの水城だ。キャラバンの上に2人がいるのを見つけ聞いていたのだが、自虐的な円堂が気になって思わず口を挟んだのだ。ひょこっと柵から顔を出し円堂が空けてくれたスペースに座る。

「嬉しい…?」

『だって、キャプテンは豪炎寺君が帰ってくるのを信じているんでしょう?離脱した理由が何にしろ、突然離れた自分のことをずっと待ってくれている仲間がいるって素敵なことじゃない?』

「そう、なのかな」

『キャプテンは豪炎寺君を無理矢理連れ戻そうとせずに待ってるんだったら、それは全然馬鹿なことじゃないよ。逆の立場で考えてみて。自分の居場所をずっと残してくれているんだから、もし私が豪炎寺君の立場だったらすごく嬉しいよ』

「…そっか、そうなのかな。ありがとな一青、元気出た!俺、豪炎寺を待ってる、あいつが自分から戻ってくるまで!!」

徐々に表情を晴れさせ、最後には笑った円堂。「だけどやっぱり会いてえなー」と寝転んだ円堂を見て、鬼道と水城は顔を見合わせて笑った。

「俺、あいつとまた思いっきりサッカーがやりたい」

その願いは、果たして届くのだろうか。