【イナズマイレブン】紺碧のイノセンス (ページ6)

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6話ページ6

「いいよ、行ってこい一青」

水城にそう言ったのは、彼女の幼馴染であり副キャプテンである船江。真っ直ぐと水城の目を見据え真剣な表情をしていた。

「一青の抜ける穴はでかいけど皆で頑張って埋めるし、帰ってきたらいくらでも練習試合なんてできるだろ?それに、お前は一旦あいつらから離れてリフレッシュした方がいいって俺は、俺たちは思ってるから」

後半部分に雷門イレブンは首を傾げるが、湊イレブンは賛同するように頷いている。

『でも、』

「日本一のサッカー部とプレーできる機会なんかこの先一生ないぞ?それでもいいのか?それに俺は、お前がテレビの中で活躍する姿を見てみたい」

『…皆も同じ?』

水城が尋ねると大小差はあれど全員が頷いた。それを見た水城は、決意が固まったのか安心したように微笑み瞳子の方に顔を戻す。

『うん、分かった。…吉良さん…違うな、瞳子監督。是非よろしくお願いします』

「ええ、こちらこそ」

水城が頭を下げると、瞳子も薄く笑い言葉を返す。その場にいる全員が湧き上がり、表情が晴れやかになった。

「早速で悪いのだけれど、キャラバンで生活するための準備をしてきてもらいたいの。最低限の必需品を今から取りに行くことはできる?」

『はい、ここからすぐなので大丈夫です』

「そう、それじゃあ鞄を支給するからそれに入れてきてちょうだい。服一式も一緒に渡しておくから、家で着替えてきてもらえるかしら」

『分かりました』

「あ、俺一青の準備の手伝いついでに一緒に母さんに説明しにいくわ」

『ありがとう紅二君』

雷門イレブンと湊イレブンから瞳子と水城と船江が遠ざかる。全員が水城が瞳子から鞄と服を支給され、船江と共に校門から出ていくところを見届けていた。

「…水城一青、ものっっすごい綺麗な子じゃん!!」

完全に見えなくなると塔子が興奮した様子で思わず声を上げた。「そうだろう!」と長身で茶色のバンダナが特徴の縦島が誇らしげに返す。

異名に精霊とあるとおり見惚れてしまうほどに美しく、泡沫と付くくらいに儚げであった。白い髪と紺碧の目がそれを助長している。例えるならば、水の精霊ウィンディーネだろうか。時間差で数人が赤面する。

「そういえば、今水城と一緒に行った奴が言ってたあいつらってなんだ?」

その何気なく出した円堂の疑問に、湊イレブン全員が先程のとは一転、表情を曇らせた。