【イナズマイレブン】紺碧のイノセンス (ページ24)

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24話ページ24

「エターナルブリザードゴールならず!!イプシロンのキャプテンにしてキーパー、デザームによってがっちりと止められてしまった───っ!!!!」

エターナルブリザードによる冷気の中、イプシロン以外の全ての人間が言葉を失う。何しろ片手で止められたのだ。あの吹雪の必殺シュートが。

「有り得ねえ…!」

「敵ながら良いシュートを打つ。気に入ったぞ」

「褒めてくれてありがとよ…!!」

そう返した吹雪の声には確かに怒気がこもっていた。当たり前だ。ジェミニストームの大柄なゴールキーパーをも吹き飛ばした必殺技が、長身だが細身であるデザームに止められてしまったのだから。

「お前たちは我らエイリア学園にとって大きな価値がある。残り2分20秒、存分に戦ってもらおう」

そう言って、前線に勢いよくボールを投げた。まだ試合が始まって40秒。そうとは思えないほどに目まぐるしく状況が変わっていく。

「さあイプシロンの反撃が始まった──!!確かにジェミニストームとは違う!!まるで雷門イレブンを嘲笑うように巧みに、正確にパスを繋いでいく───っ!!!!」

「木暮、お前も!!」

「無理っ絶対無理──っ!!」

さすがに危ないと思った鬼道が戻りながら木暮を呼ぶが無理の一点張りの木暮。その間にゼルが必殺技、ガニメデプロトンを放った。『ハンド判定出ないんだ…』と水城は変なところで驚嘆する。

「爆裂パンチ!!」

ゴッドハンドを発動させようとするも、間に合わないと鬼道に言われ爆裂パンチに切り替える。しかしそれは簡単に打ち破られ、あちらに点が入ってしまった。ボールと共にゴールした円堂は立ち上がり痙攣(けいれん)する手を見る。

「開始より1分。残る2分、さらに楽しませてもらおうか」

そこからはまさに地獄絵図。一方的にボールをぶつけられ倒れていく雷門は、先程の漫遊寺と同じ道を辿っているようにしか見えない。

『瞳子監督、本当に試合に出してくれないんですか…?』

「ええ、貴方は今回は出さないと決めているわ。私を見ている暇があるのなら、イプシロンの動きを見ていてちょうだい」

『…はい』

傷付いていく仲間を見ていることしかできない水城は、隣に座る瞳子を見上げて申し立てるもやはり切り捨てられる。次に繋げるために、少しでも勝率を上げるために今回下げられているのは理解しているが、納得はできていなかった。