一匹狼。2 【Shota.W】 (ページ26)

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渡辺 side

｢もうさ、どうしたらいいの俺…… ｣

文化祭の片付けは無事終了。

お互いに部活もないってことで、

涼太と久しぶりに近くのカフェに行った。

ここ、2人の穴場スポットなんだよね。

同じ学校の人とか全然来ないし、

なんなら同世代すら見かけないくらい。

だから、2人でしか話せないことも話せるんだよね。

宮舘｢翔太が恋愛なんて幼稚園以来だよね｣

｢俺が1番パニック… ｣

やっぱり、恋愛相談をするなら涼太だな。

冷やかしたりしないし、真面目に聞いてくれる。

……ていうか俺、色んな人に好きな人バレすぎ。

そんな思いもあるけれど、

とりあえずこれからどうするかは決めときたいし。

そういうわけで、女子からの人気が絶えない涼太に
相談したのだ。

宮舘｢翔太はさ、どうなりたいの？若林さんと｣

｢どう、って……そりゃ…付き合いたい、けど｣

いざ口に出してみると死ぬほど恥ずかしい。

こんなんでこれから先いけんのかな、なんて
思ってみたりもする。

宮舘｢うーん…若林さん、そういうの疎そう。

翔太が誘ったり手握ったりしても、

今までどおり友達やってるくらいでしょ？｣

｢ほんとにそれ…… ｣

思えばバスケの試合のときもそうだ。

『かっこよかったよ』なんて言われて、

ドキドキしないわけがない。

…でも、そんなことを普通に言えちゃった彼女は、

俺の事なんとも思ってないんだろうな……。

まさか俺、男として見られてない…？

｢え、どうしよう。俺、このまま友達？｣

宮舘｢いやいや、そうならないためにこれから頑張
るんだよ｣

｢あ、でも、次の期末も勉強会するよ｣

宮舘｢頼ってばっかだと嫌われるよー｣

｢えぇ……!? ｣

でももう約束しちゃったし、

断ったら俺のテストは真面目にやばい。

1回照たちとも勉強会したことあるけど、

佐久間がふざけまくって結局進まなかった。

だからバスケ部とはできない。

｢ …じゃあ、今回で最後にする｣

宮舘｢お、とうとう若林さん離れ？｣

｢うん。

男として見てほしいしさ｣