一匹狼。2 【Shota.W】 (ページ22)

今日:25 hit、昨日:42 hit、合計:712,182 hit

71. ページ22

.

.

｢渡辺くん、そろそろ体育館に集合しないとだ｣

流れで佐久間くんたちと飲食系の出店をまわり、

ちょこちょこ食べたり遊んだりしていると

あっという間に集合時間。

閉幕式のため体育館に生徒全員行かないと。

渡辺｢あ、ほんとだ。じゃあまた｣

岩本｢おう。佐久間、俺らも｣

佐久間｢りょーかーい｣

岩本くんたちと別れ、

2人で体育館に入りクラスの列に入った。

そこで久しぶりに朱里を見た気がして。

｢朱里！劇見れた？｣

朱里｢ A！ほんとごめんね…！

おかげさまで1番前で見れた！｣

｢それはよかった笑｣

目黒くんからしても嬉しいだろうな、

彼女が目の前で見てくれてるとか。

メイド服でデレちゃうくらいだから笑

すると朱里は、

朱里｢てかさ、Aずっと渡辺くんといたの？｣

そう聞いてきた。

『渡辺くん』『ずっといた』

この二単語を聞いた途端、

｢ …/// ｣

昨日からの出来事をまた思い出してしまった。

我ながら意識しすぎてキモい…。

朱里｢えっなに!?｣

｢ ………ちょっと後で、話聞いて｣

朱里｢ん？うん｣

朱里には相談させてもらおう。

きっと朱里なら、『Aの考えすぎ』って

スパッと言ってくれるだろうから。

そしたら私の中でも割り切れそうだし。

それに今は、早くこの思いを誰かに相談したいし。

.

.

.

＿＿＿＿こんなにドキドキするのは、何故だろう。

男子の列の1番後ろにいる渡辺くんをちらっと見る。

何人か前にいる田中くんと話してるみたい。

…こういうのも観察してしまうのが、

自分をキモイと思う理由のひとつでもあるのだ。

ーーーーー

渡辺 side

田中｢おっ翔太お疲れ～。

.

.

若林さんと劇、一緒に行けただろ？｣

クラスの列に戻った瞬間、樹にそう言われた。

劇一緒に行った、というのは、

若林さんが着替えに行ったタイミングで樹が、

『翔太も行ってこい。

そんでクラスの前で待ってて、劇誘う。いい？』

と、頼んでもないお手伝いをしてくれたことだ。