一匹狼。【Shota.W】 (ページ14)

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岩本side

｢テスト当日はさすがに部活やんないから、

その間各自体は動かしとくようにー｣

｢｢はーい｣｣

今日がテスト前最後の部活。

って言っても明後日からテストだし、今日はめちゃくちゃ早めに切り上げた。

ちなみに3年の先輩たちは、

始業式の次の日から2週間ほど強制参加の勉強合宿的なやつに行ったため、

その間のキャプテンは俺が務めている。

2年になって初っ端から翔太が来なかったり、

なぜか女子の見学が来たりと色々予想外だったけど。

｢翔太テスト後もちゃんと来いよ？笑｣

渡辺｢いやもう、ちゃんと行くから笑｣

こないだ翔太のクラスに行ったとき、実はちょっとびびった。

こいつがあまりにも陰キャかましてたから笑

部活のときは普通に動くし、なんなら結構喋るのに。

まー勉強しないのは1年のときからだけど。笑

｢てかクラスの人に心開いてんの？｣

渡辺｢いやー…あんまり｣

佐久間｢え、なんでー？｣

うちの学年イチうるさい佐久間もこの話題に食いついた。

ちなみにバスケはめちゃくちゃ上手い。すばしっこいし。

渡辺｢なんか…めんどくさいし｣

佐久間｢そんなこと言い出したら終わりじゃん笑｣

1年間しか一緒に過ごさないからとか思ってそうだなこいつは笑

着替えながらそう思い、隣の翔太をちらっと見た。

もう既に着替えてて、スマホをいじってる。

しかも、めったに使わないラインしてるし。

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｢……若林さん？｣

渡辺｢っえ、｣

誰とラインしてんだろ、と思って覗き込んでみたら、

翔太と同じクラスの若林さんだった。

佐久間｢若林さん？｣

｢あー佐久間は知らないかも｣

渡辺｢いや勉強教えてもらってるだけだから｣

｢は、勉強！？翔太が！？｣

これには驚いた。

あの翔太が自らクラスメイトにラインしてまで勉強教えてもらうとか。

もう今までやったことないことだらけだろ…笑

深澤｢なに、そろそろお母さんに怒られたとか？｣

2年副キャプテンのふっかも驚いてる。

渡辺｢いやそうじゃないけど…｣

話せば長いんだよな、と言って若林さんのトーク画面をじっと見ている翔太。

…健気に返事待ってんだろうな。笑