28話 ページ30
ブーブーブー
「ん…あ、さ…。」
ケータイをゴソゴソと探し、ブーブーブーとなるアラームを止める。
部屋の暖房をつけづに寝たせいか、かなり部屋が冷え込んでいて、布団から出たくない。
「寒…お風呂入んなきゃ…メイクも落として…朝ごはん作って…」
やることが多すぎて起きるのが面倒だ。
「仕事、行きたくないなぁ…」
そう呟いてチラッとケータイを見ればメッセージが1件来ていた。
「あ、そいえば寝る前に音がなってた気が…」
仕事かな?それともヒョクチェか、ヒチョルかもしれない…
とりあえず、見ておかなきゃ。
そう思ってメッセージを開けて、思わずケータイを落としそうになった。
「う、そ…でしょ…?」
なんで、どうして、今更?
昨日あんなことがあったのに、どうして?
「なんで、ドンへ君が私に…?」
まさか別れようとか?
考えるだけで手が震える。
だけど、どう考えたってそれしか思いつかなくて。
震える手でメッセージを開けば
すごく短くて、ありきたりだけど
彼らしくて、暖かい言葉が書かれていた。
『4ヶ月目だね。ヌナ、愛してる。』
「覚えてて、くれたの?」
昨日あんなに泣いたのに、また涙が出てきて
「ドンへくん、ドンへくん…」
彼はずるい。
離れようと思っていたのに、私の心をこんなにも簡単につかんでしまう。
「ドンヘくんは、ほんとに悪い男だ…。」
やっぱり私は、彼から離れられない。
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作者名:ありんこ | 作成日時:2015年12月11日 17時