願い7 ページ9
長曽根side
俺と和泉守は今、手入れ部屋に向かっている。
和泉守は殺気を隠そうともしていないが、堀川が怯えるかもしれないからやめてほしい。
「和泉守、殺気をしまえ。
堀川が怖がったらどうするんだ」
「悪いな、長曽根さん。
だけどよ、国広をあんなに痛めつけた奴のことを考えるとどうも抑えられねえというか」
俺も同じ気持ちだ。
堀川を見つけた時、敵にやられたんだろうと思った。
俺たちは刀なんだから、敵と戦って傷つくのは当然だと。
しかし、真実は残酷だ。
使えるべき主に痛めつけられるなんて、俺なら我慢出来ない。
下手したら殺しているかもしれない。
そんな中で、必死に耐えてきたであろう堀川に、なんて言えばいいのだろうか。
気が重いまま手入れ部屋に着く。
「それじゃあ、和泉守はここで待っていてくれ」
部屋から少し離れた位置で待たせて、部屋に入る。
「堀川、起きてるか？」
「……ん」
小さく声を掛けたが、どうやら起こしてしまったらしい。
ムクリと起き上がる。
「堀川、大丈夫か？俺のことがわかるか？」
ゆっくりと正面に立つ。そのまま目線を合わせようとしゃがむが、
「……あ、ぅ、うわぁぁぁぁぁ！」
と叫び、部屋の隅まで下がっていく。
何故だ？なんでそんな目で見るんだ？
お前の本丸の俺は何かしたのか？
「落ち着け、堀川。
俺は長曽根虎徹だ。
覚えているか？」
ずっと怯えた目で見てくる堀川は、
「な……がそ……ね？
す、すみません。……わからないです」
と消え入りそうな声で言った。
なんでなんだ？
そこまでお前を追い詰めたのは審神者か？それとも俺たちか？
また一歩近づこうとした時、
「国広！俺のことも忘れたのか！？」
聞いていられなかったのか、和泉守が入ってくる。
そのまま堀川の前にいき、
「なんでっ、なんでだよ！
ずっと一緒だったじゃねぇか。
トシさんのところで一緒に敵を倒したじゃねぇか。
俺の相棒はお前だけなんだぞ……？」
震えながら伸ばした手は、堀川に届かない。
何故なら、
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」
うずくまって謝り出したからだ。
「お、おい、国広。
俺は別に殴ろうとしたわけじゃなくて……」
「一回出るぞ、和泉守」
まだ、堀川の側にいようとする和泉守を引っ張って連れて行く。
はあ。一体主になんて言えばいいんだ。
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紗月(プロフ) - 時雨さん» いえ、わざわざありがとうございます！ (2016年12月18日 1時) (
レス) id: 20a4380b24 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - …って、もう解決してたみたいですね。なんか、本当にすみませんでした（汗） (2016年12月18日 1時) (レス) id: 9df64bfe3b (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 紗月さん» 黒真さんじゃなくてすみません。山伏の一人称は「拙僧」ですよ！ (2016年12月18日 1時) (レス) id: 9df64bfe3b (このIDを非表示/違反報告)
紗月(プロフ) - すいません！山伏さんの一人称ってなんでしたか？ (2016年10月5日 15時) (レス) id: 20a4380b24 (このIDを非表示/違反報告)
黒真 - 山伏さんが昼餉を取りに行ったんですよね？だとしたら一人称が違いますよ (2016年10月5日 15時) (レス) id: 6f04cd4e51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：合歓木 | 作成日時：2016年8月27日 2時
