【黒○】もう我慢、しないから【悪女主】

story 9 ページ10

桃井side






──青峰君の事、裏切れるの？




正直、裏切る…って言うと罪悪感で押し潰されそうだった


小さい頃からずっと一緒に居る大ちゃんを、裏切る？



でも

一瞬でも悩んでしまった私が馬鹿みたいに思えた





──さつきは私の…"大切な友達"なんだから





私は今迄、こんな優しい子に独りで抱え込ませてたの？


なんて馬鹿なんだろう


こんなのじゃいつか、壊れちゃうよ





それからは考えなかった




私は、"A"の味方




もう独りにはさせない

独りで戦わせない




大ちゃん、ごめんね


でも私は

今回ばっかりはAは悪くないと思う



皆は



…なんで、疑ってあげなかったの？

…なんで、信じてあげなかったの？



…なんで、簡単に"友達"を裏切ったの─？





私が居ない間、何をしたの？


どうしてこんなに、追い込んだの…？




Aが髪の毛を大切にしてたの

皆は知ってる筈だよね





私は…

柚萌ちゃんを絶対に許さない



私の事も殴って、Aを苦しめて







A、一緒に復讐しよう

皆に思い知らせてあげよう



Aは悪くないって！









ニコって笑ったAは凄く綺麗だった


Aは無邪気に笑いながら、シロツメクサを探している

でも何でシロツメクサ？



桃井「ねぇA、シロツメクサ摘んでどうするの？」



その後Aは躊躇なく答えた









でもこの時

私は知る筈が無かったんだ








知る由も無かったんだ









Aはもう、既に壊れていた事を


そして








その無邪気な笑顔の裏に満ちた









・









──最悪の狂気を

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