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触れ合いたい #3 ページ25

「っはぁ……っ、はぁ……っ」

ようやくシャルの唇が離れ、私は思いっきり肺に空気を送り込む。
そうか、悪意がないからカルマは発動せず、だから私はこんなに苦しいのか。

「シャル、なに、いまの……っ」

そう言うと、シャルはまた私の唇を奪う。
呼吸の限界が来ればまた唇を離し、また私の唇を奪い、また離し。幾度となく繰り返されるそれに応えるだけで精一杯で、話す余裕なんて無くなっていた。

甘く脳内まで溶けてしまいそうな時間と、静かな部屋に、私とシャルの唇が触れ合う音だけが響き渡る。

長い静寂を破ったのはシャルだった。

「ごめん、A。無理矢理キスして……」

何回目かのキスが終わり、ようやくシャルが話し出した。言葉は謝っているが顔は微塵も悪いとは思ってなさそう。

「はじ、初めてのキスだったのに……」
「ごめんね、もっとちゃんとしてあげたかったんだけど」

そんな話をしてるんじゃない。私の話の一体なにを聞いて、こんな行動に出たのか。

「シャル、私の言いたいこと、伝わった?」

確かに、自分でも支離滅裂な言葉を叫んでいたと思うけどそれでどうやったら“キスしよう”なんて発想になるのか。

「うん、ちゃんと聞いたんだけど、よく分からなかった」

口角を上げ、にっこり笑うシャル。

「はぁ!? 『よく分からない』?」
「うん。要は俺がいつ居なくなるか分からないから不安ってことでしょ?」
「それだけじゃ……」
「いつ死ぬかも分からない、俺が死んだ後のことも不安、と」

私の不安の一割も伝わってないんじゃないかと思うぐらい、けろっと答えるシャル。

「だからアレで俺の言いたいこと、伝わるかなって思って」

“アレ”とは先程のキスのことだろう。あれのどこで、なにが伝わると言うのか。

.

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作者名:咲月 | 作成日時:2020年1月8日 0時

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