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「…失礼しました、」
寝ている間に、自分の唾液が詰まったから。
原因がそれだと聞いた時、本当にびっくりしました。
唾液が詰まる？
じゃあもう、何にも通らんやんって。
普段なら飲み込めたり、
例え詰まっても咳が出て、反射的に治るものを、
もう大毅の力では、
どうすることもできなくなっていた、と言います。
詰まっても、苦しいって言えなくて、
苦しくても、もがけなくて、
ただじっと、その苦しさに耐えるだけ。
そのまま朝まで気づかなかったら、
死んでいたかもしれない、と言われました。
望が大毅の様子を見に行ったのは、
本当に奇跡だったんです。
大毅が呼んでたのかもしれませんね。
それが望だったことには、
ちょっとだけ…嫉妬しましたけど。笑
「………っ、」
この時ばかりは、ICUに運ばれました。
吸引で詰まってたのを取ってもらっても、
自発呼吸が弱かったらしく、
口からチューブ突っ込まれて。
素直に、言葉を失いました。
まるで、自分の子じゃ、ないみたい。
まだ先生がたくさん出入りするせいで、
ガラス越しでしか見れなかった、その姿。
と、同時に、怖くてそれ以上近づけませんでした。
足がすくんで、思わず旦那に助けてもらって。
あとは、何を思っていましたかね。笑
なんかパニックであまり覚えてないです。笑
とりあえず、こんな状態の私と、
自分も苦しいのに支えてくれてた旦那と、
助けたのに、結果そんな状態になっている兄を見て、
呆然としている望と、
静かに、待っていました。
「……中間さん、大丈夫ですか、？」
そして、目が覚めたのは、
なぜか、診察室の簡易ベッドの上。
「…はい……先生っ、それより大毅はっ、」
私、また、過呼吸で倒れたんだそうです。
全く覚えてなくて、またびっくりしました。笑
「今は、落ち着いています。
お父さんと弟さんには、
病室に入っていただいてます、ですが、」
そこで1度止まる、言葉。
「もしかして、こういうことよくありました？」
寝ている間に呼吸が弱くなってたのは…
そこまで言うと首を横に振る、桐山先生。
「お母さんがです。 こんな突然過呼吸になること、
よっぽどやないとありえへんのですよ？」
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のん(プロフ) - この作品大好きです。素敵な作品をありがとうございます。表現素晴らしいです。涙が止まりません。一瞬でファンになりました。 (2020年7月25日 2時) (
レス) id: 56343318d5 (このIDを非表示/違反報告)
ごま - 声出して泣くくらい本当に号泣です。素敵な作品に出会えてよかったです!ありがとうございます。 (2020年5月10日 1時) (レス) id: d07563048d (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん(プロフ) - 初めまして！久々に小説で号泣しました。友人に勧めたくなるくらい素晴らしいお話に出逢いました。ありがとうございました。 (2020年5月6日 17時) (レス) id: a6f24fa91f (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - はじめまして、知り合いに勧められて一気に読みました。途中から涙が止まらなくて、親には心配されました笑多分何回もまた読みに来ると思います、最高の作品でした。作者さんの他の作品も読んでみますね。素敵な作品をありがとうございました。 (2020年5月5日 9時) (レス) id: f84ebdac68 (このIDを非表示/違反報告)
たぁ(プロフ) - こんにちは。もう一度読みたくなってきちゃいました笑 ほんとにこの作品素晴らしいです>_< 何度涙を流したことか…最高の作品をありがとうございます。 (2020年5月4日 17時) (レス) id: 4b1a527b81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉都香 x他1人 | 作成日時：2017年1月4日 18時
