おかん、あんな？２

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「…で、持って帰ってきたん、あれ。笑」









その日、帰ってきた旦那にノートのことを伝えると、

かなり感心しているようでした。





そういうとこ、真面目よな、って。





普段から俺への対応も考えてほしかったわ、

という嘆きには、思わず笑ってしまいました。









「そうそう、先生にお願いしてね。笑」









あのノートは翻訳して、

そのままアメリカの研究所に送られると聞きました。





その後、現物は返してくださると言われたのですが、





自分へのメッセージだけはどうしても、渋った、望。





結局、もらって帰ってきました。笑





その裏に書いてた文字も、わざわざ先生が、

別の場所に書き写してくださって。





喜んでました。





まるで有名人からサインをもらったかのごとく。笑









「ほんでのんちゃん、明日から学校行ってみるって。」









そしてこの時も、望の背中を押したのは、

やっぱり、大毅でした。





昔からずっと、たぶんこれからも。





叶わないなぁ、って思いました。





それに、









更に大毅のことを誇りに感じ、

そんな子の母親でいられて幸せだなって、思いました。





























…だいき、あのね？



















おかんは、だいきがいなくなって、

本当は、めっちゃ寂しいんよ。





毎日、だいきのこと思い出して、

思い出すたび、苦しくなってね。





もちろん、それはおかんだけじゃなくて、淳太くんも、

のんちゃんなんか、きっと1番に。





でも、寂しいって泣いてたら、

だいき、絶対怒るやろ？





笑ってや、って。





だって、だいきはいつも笑ってて、









自分が笑うのは、笑ってたら、

みんなも笑ってくれると信じてるからやもんね。









その明るさには、いつも救われてました。





それは、今でも。





だいきの笑顔を思い出すたび、

おかんらは救われています。





その甲斐もあってね、









のんちゃんは、お医者さんになったんよ。









脳神経外科。





だいきの病気を解明するんやって。





ちなみに淳太くんは、

お義父さんの会社を継いで社長さんに。





おじさんになってもかっこいいの。

いじりがいも、安定でね。





みんな、笑って過ごしてます。





きっと、だいきにも届いてるよね。



















ではまた、どこかで会える日まで。











(END)

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