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病院に着いたのが確か14時。
大毅の目が覚めたのが確か19時。
そこからすぐに心電図のアラーム音が鳴り、
旦那に連絡をしたのが19時15分。
そして、
「…………はぁっ、戻った、」
弱く、本当に弱くではありますが、
大毅の心拍が復活したのが、
ちょうど、20時ごろでした。
「………だいきっ、」
先生や様々な機械が離れ始めると、
私たちは、すぐさま大毅の元へ。
まだ、ついたままだったモニターを見ると、
その心拍の早さは、1分間に30回ほど。
もちろん、アラーム音は鳴りっぱなし。
怖くて、トラウマになりそうだったので、
その音は消してもらいました。
「……これから、どんどん心拍が弱くなって、
………あ、あと、3時間ももたないと思います。」
汗だくで、涙を浮かべてそうおっしゃった、桐山先生。
そして、深く私達の前で頭を下げ、
流れた涙を隠すように、病室を出て行かれました。
「………だいきっ、？」
名前を呼んで、
いつものように優しくその胸に手を添える。
そこに、もういつもの厚みはありません。
きっと、心臓マッサージの圧迫により、
中の骨がたくさん折れてしまってたんです。
ですが、ゆっくり、
弱い、その鼓動は私の手に感じられて。
すごく、温かかったのを、今でも覚えています。
「………っ、けほっけほっ、ぅっ、」
大毅を挟んで目の前には、
もう、涙が止まらない、望。
本当にひたすら泣きじゃくっていました。
まだ、全然生きてるのにね？ 大毅？
ゆっくりな拍動に伴う酸欠にならないよう、
酸素マスクだけが大毅には当てられていて、
その隙間から触れられるほっぺに、そっと手を伸ばす。
左目の下。
もうそこが、二度とへこみはしないと思うと、
涙が溢れ出てきそうになりました。
「………大毅っ、」
そして、旦那が着いたのが、20時半。
電話から、かなり時間がかかったな、と思えば、
後から聞くと、気持ちがまとまらなくて、
なかなか行けなかったのだそうです。
分からなかった、と言っていました。
どんな顔で大毅と会えばいいのか。
どんな顔で、
大毅とお別れをすればいいか。
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のん(プロフ) - この作品大好きです。素敵な作品をありがとうございます。表現素晴らしいです。涙が止まりません。一瞬でファンになりました。 (2020年7月25日 2時) (
レス) id: 56343318d5 (このIDを非表示/違反報告)
ごま - 声出して泣くくらい本当に号泣です。素敵な作品に出会えてよかったです!ありがとうございます。 (2020年5月10日 1時) (レス) id: d07563048d (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん(プロフ) - 初めまして！久々に小説で号泣しました。友人に勧めたくなるくらい素晴らしいお話に出逢いました。ありがとうございました。 (2020年5月6日 17時) (レス) id: a6f24fa91f (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - はじめまして、知り合いに勧められて一気に読みました。途中から涙が止まらなくて、親には心配されました笑多分何回もまた読みに来ると思います、最高の作品でした。作者さんの他の作品も読んでみますね。素敵な作品をありがとうございました。 (2020年5月5日 9時) (レス) id: f84ebdac68 (このIDを非表示/違反報告)
たぁ(プロフ) - こんにちは。もう一度読みたくなってきちゃいました笑 ほんとにこの作品素晴らしいです>_< 何度涙を流したことか…最高の作品をありがとうございます。 (2020年5月4日 17時) (レス) id: 4b1a527b81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉都香 x他1人 | 作成日時：2017年1月4日 18時
