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「…だいきー？ 薬飲んだー？」
治療は、偏頭痛の薬と嘘をついて渡した、
頭痛と目眩を抑える薬から始まりました。
頭痛は抑えられてるけど、
目眩まで緩和してくれているとは、
本人も気づいていなかったと思います。
「まだー。」
「飲んでー、また頭痛くなるかもせーへんからー。」
そして、病気について、
望はともかく、大毅にはいつ告白するべきか。
旦那とは、2人が寝静まったのを見計らって、
毎晩話し合いました。
桐山先生よると、
現れる症状は人によって順番が違うらしい。
運動障害がでるかもしれないし、
突然、記憶障害や言語障害がでるかもしれない、
と言います。
ですが、症状が何にしろ、
次に何か大毅の身体に異変が起きるまでには、
必ず告白しようと決めました。
「…なんで、私じゃないんやろ。
なんで、神様は大毅を選んだんやろ。」
「…そんなん言うたらキリない。 大丈夫、
神様は乗り越えられる試練しか与えへんから。」
そうやんね。
旦那の強い眼差しを見ながら、
胸に希望を強く刻み込んだ、その次の日の朝方。
…prrrrr prrrrr
一本の電話とともに、目が覚めたのは、
大毅が病気を宣告されてから、
1ヶ月が経とうとしてたころでした。
「……はい、」
もうすぐ7月になろうとしてたのに、
まだ空は暗かったと思います。
突然の着信に、旦那を起こさないようそっと寝室を出て、
その電話に出ると、
聞こえてきたのは、
かなり聞き馴染みのある声でした。
「……おかぁさんっ………ごめん、」
胸が苦しくなるほど弱々しく吐き出された、大毅の声。
「…だいきっ？ すぐ行くから待っててなっ？」
もしかしたら、望が起きるかも。
そんなこと考える余裕もなく、とにかく焦って焦って、
私は大急ぎで階段を駆け上がりました。
バクバクうるさく私の身体に響き渡っていた、心臓。
こんなに焦ったのは、
大毅がショッピングモールで迷子になった時、
以来だったと思います。
「…だいきっ、？」
部屋を開けた途端、
きつく鼻についたのは、どこか酸味のある匂い。
「どうした？ あ、ちょっと吐いちゃったか、」
パニックになっていたのでしょう。
私は何年かぶりに、
大毅の涙を見ました。
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な - 昔から大好きなお話なので、もしよろしければ Wordに内容を書き出させて頂いても宜しいですか？ どこかに投稿やアップなどは一切致しません。 (2023年4月12日 23時) (
レス) id: 144323ef08 (このIDを非表示/違反報告)
mothernature110(プロフ) - 24時間テレビ出てほしいですよね (2017年4月2日 19時) (レス) id: 167eecf0f9 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - すごく感動しました。更新大変だと思いますが、これからもお願いします! (2017年1月4日 17時) (レス) id: 129d5a1fa9 (このIDを非表示/違反報告)
こためるこ(プロフ) - ほんとに号泣です ；＿； もう涙止まりません！ 更新頑張ってください！ (2017年1月3日 2時) (レス) id: faa6f22767 (このIDを非表示/違反報告)
smile06302050(プロフ) - はじめまして！Twitter絡ませていただきます！ (2017年1月2日 23時) (レス) id: a1e554584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉都香 x他1人 | 作成日時：2016年12月27日 20時
