12. ページ12
.
「えー、こちらは理学療法士の…はまちゃんです。」
「…はまちゃん！？
この病院まともなやつおれへんやん！笑」
「こら、だいき。 えっと…�霤沈萓犬任垢茲諭�」
名札を見て、本当のお名前を確認。
だって桐山先生がまたふざけて、
先生方をあだ名で呼ばそうとしてくるんですもの。
「まあ、はまちゃんでもええですけどね？
だってぼく、そもそも先生やないですし？」
理学療法士、確かに先生ではありませんが、
病院にいる人は先生で統一しても問題はないのでは？
そう思いながらも、大毅のリハビリが始まったのは、
2学期初日の、8月26日のことでした。
「待って！ 俺、その日誕生日！」
「せやな、おめでとー。」
「え、おかしない！？
あなたが初めて子供を産んだ記念すべき日ですよ！？」
だってキリよかってんもーん、と言えば、
返ってくるのは、だる、の一言。
階段が降りにくい、と言ってからは、
大毅の次の症状は運動障害である可能性が高い、
ということになり、
それが進行するまでに始めたい、と桐山先生から言われ、
そのままさっそく申し込んだ、リハビリ。
辞めた部活の代わりになればな、と思ったのに、
誕生日やん、とかぶーぶー言われて。
でも、いざ行けば、その�霤弔気鵑筏い�あったらしく、
意外と楽しそうにしてました。
「もう汗やばいっ！ 部活ぐらい汗かいてるっ！
なんやろな、ヨガしてる感じ！
動いてないのにじわじわ出てきてさぁ？」
汗を拭いて、またリハビリに戻る際に、
何にもないところでつまずいて、
一瞬、ひやっとなる空気。
あんなに元気なのに、
こんなにリハビリテーション室が似合わないのに、
ふとしたところで病気であることを思い出して。
この時はまだ、少しナイーブでしたね。
何かあるたんびに、逐一ヒヤヒヤしてましたから。
でも、望の14歳の誕生日の一件を経て、
必死に考えを変えようとしてたんです。
病気より、頑張ってる大毅を見るんだ、と。
「ねぇ、淳太くん。 旅行行かへん？」
その日の晩、大毅の誕生日パーティーを終えて、
2人がもう寝静まった頃、
私は旦那にそんなことを提案してみました。
「旅行？」
「うん。 良うない？ 近いうちにさ？」
単純に行きたかったんです。
4人でどこか、はしゃげる場所に。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2042人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
な - 昔から大好きなお話なので、もしよろしければ Wordに内容を書き出させて頂いても宜しいですか？ どこかに投稿やアップなどは一切致しません。 (2023年4月12日 23時) (
レス) id: 144323ef08 (このIDを非表示/違反報告)
mothernature110(プロフ) - 24時間テレビ出てほしいですよね (2017年4月2日 19時) (レス) id: 167eecf0f9 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - すごく感動しました。更新大変だと思いますが、これからもお願いします! (2017年1月4日 17時) (レス) id: 129d5a1fa9 (このIDを非表示/違反報告)
こためるこ(プロフ) - ほんとに号泣です ；＿； もう涙止まりません！ 更新頑張ってください！ (2017年1月3日 2時) (レス) id: faa6f22767 (このIDを非表示/違反報告)
smile06302050(プロフ) - はじめまして！Twitter絡ませていただきます！ (2017年1月2日 23時) (レス) id: a1e554584d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：茉都香 x他1人 | 作成日時：2016年12月27日 20時
