最後まで一緒にーPart2ー (ページ33)

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77話ページ33

智side

画面がCMに切り替わる。

病室にはテレビの音と俺らの鼻をすする音が聞こえる。

潤「俺の思い…届いた？」

ポソっと自信がなさそうにつぶやいた。

「届いたに決まってるじゃん！」

そう答えようとしたとき…

ガバッ

相葉ちゃんが松潤に抱きついた。

雅「松潤、ちゃんと俺らにも…ファンのみんなにも届いたよ！」

その一言で松潤の目から涙が溢れる。

そんな彼のことを俺ら3人も抱きしめる。

5人が椅子を広げて座ってもまだスペースが取れるかの病室のベット付近で俺らは１つになっていた。

今は離れたくなかった。

特別に許可をもらって今日は病院で寝泊りすることに。

松潤と、離れたくなくて。

　

あのドラマの反響はとても大きかった。

ジャニーさんによると事務所にもたくさんの報道陣が待ち構えていたとか。

松潤の病院が探されるのも時間の問題だろう。

SNSの反響ももちろんすごかった。

トレンド入りはもちろん、ハッシュタグも物凄い数になっていた。

そして…事務所に沢山の手紙が届いた。

ファンのみなさんからのもの、松潤を慕う芸能人からのものも。

テレビをつければ、彼のニュースがやっていた。

そんな世間を騒がせたこのドラマ、

最高瞬間視聴率は61%と言う壮大な記録を残した。

今朝かかってきたジャニーさんからの電話では、

「やっぱりyouたちすごいね。…松本のこと頼んだよ。」

って。

今、オイラの横ですやすや眠る松潤。

智「いなくなるなんてさ…考えられないよ。」

あ、そーだ。

ニノの鞄からビデオカメラを取り出し、4人の寝顔を撮る。

4人よりもオイラが先に起きるなんて珍しいこともうないかもしれないし記念に…

そう思ってカメラのスイッチをオンにした時だった。

ピーピーピーピーピーピー

智「潤？」

松潤の体から管で繋がっている機会が音を立てた。

ビデオカメラを置いて駆け寄る。

他の4人も飛び起きる。

医「大丈夫ですか？松本さんわかりますかー？」

雅「松潤！！」

看「みなさん一度、退室願います。」

和「そんな…潤君！！」

信じがたい光景が目の前で起きている。

ガラガラガラ

パタン

閉められたドアを見つめる。

翔「こんなことって…っく。」

看「こちらの部屋で待機していてください。」

誘導されるがまま部屋に入る。

頭が働かない。

今起きていることが信じられない。

雅「どーして…？」

今この場に、この状況を理解できる人はここにはいない。

いや、理解したくない人しかいない…か。