貴方が居ないと、の段3 ページ6
真夜中となり、六年生の伊作以外は部屋へ帰された
伊作は、新野先生に寝るように言われても全く聞かず、いくつもの解毒薬を作っていた
新野先生「伊作君。無理しては、いけないよ。」
善法寺「今の僕には、これぐらいしか出来ません…。」
新野先生「体を壊したら如何するんだい?」
善法寺「Aが助かるなら…僕の体は如何なってもいいです。」
伊作は、無我無中に手を動かす
その手を珍しく厳しい顔をした新野先生が掴んだ
新野先生「君が体を壊し、寝たきりになったら如何するんだ!」
善法寺「僕は、Aの為なら何だってします!どんな代償があっても…助けたいんです…」
掴まれた手を見つめる目からは、涙が溢れ出してくる
様々な感情が入り混じり、気持ちが不安定になっているからだ
新野先生「君に何かあったら、Aちゃんも悲しむんだよ?今、君がするべき事は体を休めて明日また治療に取り組む事だ。」
優しく伊作の頭を撫でる新野先生
脳裏に浮かぶ、Aの笑顔に不安な気持ちもあるけれど、此処は新野先生の言う通りにする事にした
一礼して、部屋を出た伊作
新野先生は、自分の頰を叩くとAの毒を全て取り除く作業の続きを始めた
〜
翌朝、医務室には沢山の人が次々にAの様子を伺いに来ていた
下級生も上級生も全く目を開けない人形の様なAの姿に、涙を流すだけだった
金吾「今度、剣術の練習するって約束したじゃないですか!」
三郎次「A先輩!逝かないでください!」
左門「お願いします!目を覚ましてください!」
喜八郎「嫌ですよ。…A先輩の笑顔が見れなくなるなんて、僕は絶対に嫌です!」
竹谷「…信じたくない。こんなの、信じたくない…」
食満「なあ、早く目を開けろよ。何時もみたいに元気な姿を何時見せてくれるんだよ…」
山田先生「A。絶対に諦めるなよ。」
山本シナ先生「私達は、待ってるからね。」
次々と言葉を掛けるが、Aは頷く事も何も無い
全員が悲しみを押し殺しながら、それぞれの教室へと向かい、その日の授業を始めた
八左衛門は、医務室を一番最後に出た
出る前にAの手を握り、行って来ますと言い残した
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satochan0101(プロフ) - アクヤさん» ありがとうございます!頑張ります! (2019年8月11日 11時) (レス) id: 6c2642fcb1 (このIDを非表示/違反報告)
アクヤ - 頑張って下さい(*>v<*) (2019年8月11日 9時) (レス) id: 64d635022a (このIDを非表示/違反報告)
satochan0101(プロフ) - 桃華さん» 本日は、晩御飯を食べ終わってから更新します!沢山かはわかりませんが、出来るだけ多く更新出来るようにします! (2019年7月18日 20時) (レス) id: 6c2642fcb1 (このIDを非表示/違反報告)
桃華 - 今日は沢山更新なさるのですか? (2019年7月18日 19時) (レス) id: 5dc20f7650 (このIDを非表示/違反報告)
satochan0101(プロフ) - 桃華さん» お楽しみに!先程、続編に続きを更新しました! (2019年7月18日 18時) (レス) id: 6c2642fcb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:satochan0101 | 作成日時:2019年6月24日 17時