忍術学園の六年生には、女子がいる ８

絶対に取り戻すの段10 ページ25

南の方では、三木ヱ門と文次郎


左門と三郎が戦っていた



袋槍を振り回す文次郎に三木ヱ門は、震えながらも石火矢を打って行く




左門は、三郎の変装術に惑わされていた


三木ヱ門などに変装されたりと、変装される度に動きが止まってしまう




左門「た、田村先輩⁈」



三木ヱ門「左門！危ない！」



鉢屋「隙がありすぎ」



潮江「よそ見する余裕があるのか？」




左門「がぁっ…」



三木ヱ門「いっ…」



気を取られた左門と三木ヱ門は三郎と文次郎に、蹴り飛ばされてしまった



痛む体を抑えながら、必死に立ち上がる二人

三木ヱ門は直ぐに体制を直した


だが、左門は立ち上がった瞬間三郎にまた倒されてしまった



三木ヱ門「左門ー！」



左門「こんな所で…倒れちゃだめだ…」


倒れ込む左門の目に先程、自分が落とした鈴があった


何かを思いついたのか、よろよろと立ち上がった左門は鈴に飛びつき、手の中に入れた



左門「いくら、変装されても見分ければいいんだ！」



そう言って、左門は三郎の腰に抱きつくと鈴を引っ掛けた




中心部には、数馬と伊作


タカ丸と兵助が激しい戦いを繰り広げていた




善法寺「もう、諦めれば？」



数馬「僕は、諦めない！伊作先輩…絶対に倒す！」



久々知「体、きつくないんですか？」



タカ丸「体がどうだろうが、兵助君を取り返すんだ…！」




数馬とタカ丸は、目を合わせると頷いた



少しだけ、敵の二人から距離を置いてから勢いよく走り出した


伊作と兵助にぶつかる直前に、数馬とタカ丸は敵を入れ替えた





中心部から、少し離れた所では守一郎と作兵衛が留三郎に攻撃を仕掛けていた



しかし、二対一といっても六年生の留三郎は容易に二人の攻撃をかわしてしまう




守一郎「作兵衛…まずいぞ…」



作兵衛「はい…攻撃しようとしても飛ばされる…」



食満「降参か？」




見下すように見てくる留三郎に、跪いていた二人は
悔しそうに立ち上がった



守一郎、作兵衛「「んな訳ないだろ！！」」

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