幸せを君に

キスマイ…？ ページ8

あっという間にお昼になり、楓先輩とご飯を食べながら午後からの作戦会議。


楓「眼帯作戦、うまくいったね！」


少し抑えた声で楓先輩が言う。


「はい、裏のフォロー頑張ります。」


楓「そんなに気負わなくていいからね！それにしても誰が来るんだろ？」


そう、まだ私たちは誰が来るのかを知らされていない。
普通は前もって知らされるものなのでは？とも思ったけど、あのジャニーズだから情報が漏れたりすることも考えて知らされないのかもしれない。


お昼休みが終わり、本日二回目のモルモットたちの体調チェックをしていると園長と広報部長、そして複数の男性の声がした。
私と楓先輩は最後の一匹の体調チェックを終え、立ち上がって声のする方を見た。


園長「森崎さん、美鈴さん。」


園長に呼ばれ、打ち合わせにはいなかったテレビ局の方々に挨拶をする。


楓「はじめまして、森崎と言います。今日はよろしくお願いします。」


「美鈴です。よろしくお願いします。」


楓先輩に続いて私も挨拶をする。
「キスマイのみなさん到着されました！！」という声が聞こえてきて、その声に「え？」と小さく反応した楓先輩。
ファンなのかな？と思っていると、私たちの前にそのキスマイと言われた人たちがやってきた。



？「え！？楓！？」


その中の背の高い色白の男性が楓先輩を見て驚いたような声を上げた。
その声にその場の全員が驚き、全員の視線がその人と楓先輩を交互にとらえる。
「まさかのお知合いですか？」というテレビ局側のスタッフさんの質問に対し、実は幼馴染で…と答えるその人。

それには私も驚いた。
楓先輩はそんな私を見てこの前言ってた幼馴染なの、と耳打ちしてくれた。
まさかおしゃれなお店をたくさん知っている楓先輩の幼馴染さんが男性で芸能人だったとは…。


キスマイのみなさんは一人一人、自己紹介をしてくれ、私たちもさっきと同じ挨拶をした。
楓先輩の幼馴染さんは玉森さんと言うらしい。


基本的には楓先輩が対応するとのことで、それぞれの動きに移ったあと、私は裏でモルモットの餌の準備やモルモットたちを部屋からふれあいコーナーへ出すという作業をしていた。

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