Part46 ページ47
キヨside
ケーキを渡した時のAちゃんのなまクソ可愛い笑顔で完全に動揺していた俺だが、フジとうっしーとゲームをしているうちにようやく落ち着いてきた。
唐突にAちゃんが声をかけるものだから、俺は少し身構えてしまったが、内容は
画像を投稿してもいいかという話だった。
わざわざ確認しなくても、とは思ったが
律儀な性格なのだろう。
うっしーやフジがAちゃんのアカウントをフォローする流れにのって俺もフォローボタンを推す。
ついでにAちゃんのツイートをRTし、スマホをしまった。
ーー数時間後にはAちゃんのフォロワーは7万人を超えていたらしい。
我ながらの拡散力だと思いつつ
うっしーの妹という存在は視聴者的にもかなり需要が高いだろう。
俺らと仲良いことをよく思わないファンもいるみたいだけど。
俺はひとつ心配をしていた。
Aちゃんが有名になる。聞こえはいいけど、悪く言えば多くの目に晒されるということだ。
俺らとはなんとか打ち解けてはいるが
男性が苦手な、心に傷を負っているAちゃんが
アンチや男性からの絡みに耐えられるのだろうか。
そして有名になったAちゃんを
過去のクソ元彼たちが放っておくとは思えなかった。
男の中には、1度自分のものになった女はずっと自分のものだと錯覚するバカも多い。
うっしーの生放送に出演した後、Aちゃんが元彼からの連絡で過呼吸になったと、慌てた様子でうっしーからLINEが来たことは今でも覚えている。
俺が抱く感情ではないと思う。
ないとは思うんだけど。
守りたい。
どうしてかそういう感情が芽生えてしまった。
所詮俺は部外者だ。
Aちゃんを守るのはうっしーであって
俺はつい先週知り合ったばかりのただの“兄の知り合い”
だけどどうしてかその感情が強く芽生えていた。
ケーキを渡した時のあの笑顔。
Aちゃんもあんな風に笑うんだ、ということを知ってしまったからだろうか。
俺はゲームをしながら、雑談をしながら
Aちゃんのことばかり考えていた。
レトさんに相談しかけて途中で話が逸れたことがあったけど
俺はもしかしたら、既にAちゃんに
特別な感情を抱いているのかもしれない。
知り合いの妹、ではなく
一人の女性として。
「…荷が重ぇ。」
ポツリと誰にも聞こえないくらいの大きさで呟いたその言葉は
誰にも届くことなく消えていった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 623人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「実況者」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
kyyyyy(プロフ) - 佳奈さん» ありがとうございます！なかなか更新出来ずにいますが、是非気長に待っていただけると嬉しいです泣 頑張って更新します！ (2019年8月17日 12時) (
レス) id: 0d836efdc2 (このIDを非表示/違反報告)
佳奈(プロフ) - めっちゃ好きです。楽しく読ませていただいています！更新頑張ってください、応援してます！ (2019年8月16日 23時) (レス) id: 126972c2b9 (このIDを非表示/違反報告)
kyyyyy(プロフ) - ポームポーム様 ありがとうございます！お昼は食べてください笑 亀更新ですが是非これからも応援よろしくお願いします！ (2019年7月8日 18時) (レス) id: 0d836efdc2 (このIDを非表示/違反報告)
ポームポーム - コメント失礼します。本当に面白いです！ついお昼食べ損ねちゃいました(笑)それぐらい面白いし、楽しく読ませて頂いてます！！更新待ってます！頑張ってください^ ^ (2019年6月15日 12時) (レス) id: 342bde7b9f (このIDを非表示/違反報告)
kyyyyy(プロフ) - loveel1216様 本当ですね！ご指摘ありがとうございます！訂正しておきます！これからもこの小説をよろしくお願いします！ (2019年6月5日 11時) (レス) id: afe7e0534c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：レイル | 作成日時：2019年2月25日 22時
