III ページ7
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翔太にぶかぶかなパーカーのフードを被せ、背中に乗せる。
その体はすでに小刻みに震えていて。
つい翔太の足を持つ手に力を入れてしまう。
｢翔太？病院入るよ、苦しくなったら言ってね｣
翔｢…ん、｣
平日とはいえ、ロビーにはたくさんの人が。
アナウンスの声や、
患者を呼ぶ看護師の声。
少し遠くからは子供の泣き声も聞こえてきた。
翔｢ｯ、はぁっ…｣
｢大丈夫大丈夫、｣
照｢健くんまだ来てないみたいだね｣
｢忙しいのかも。ちょっと座って待ってよっか｣
空いた席を探して、そこに向かおうとした時だった。
｢おいいつまで待たせんだよ！遅せぇよ！｣
｢申し訳ございません、もう少々お待ちください…｣
｢こっちは40分待ってんだよ、あぁ？！｣
近くから男性の大きな怒鳴り声が聞こえた。
きっと薬待ちの患者だろう。
そんなことより、今は耳元で聞こえる荒い呼吸を落ち着かせないと。
翔｢っはぁ、は、ぃや…ひっ、｣
｢大丈夫だよ、ゆっくり息しよ、｣
翔｢、ｸﾞｽｯ…ごめ、なさ…はぁっ｣
｢大丈夫大丈夫…俺も照もここにいるよ｣
弱った体に昔植え付けられた記憶が重なり、
さっきの出来事で一瞬にしてパニックに陥ってしまった翔太。
熱が高いこともありなかなか落ち着かない。
｢ちょっと端移動しよっか、照ブランケットある？｣
照｢ん、持ってきてるよ｣
翔太を乗せたままあまり人目のつかない端に移動し、
下ろして向かい合ってしゃがんだ。
いつものようにブランケットを頭の上から被せて、2人きりの空間を作り出す。
必然と目が合うように。
｢翔太？涼太だよ、大丈夫、｣
翔｢はぁっ、は…りょ、た…ｸﾞｽﾞ｣
｢ん、大丈夫大丈夫…ゆっくり息吐いてごらん｣
翔｢はぁ、ふ、ｹﾞﾎｯ…ふ、ぅ…｣
段々呼吸が落ち着いてきた翔太をブランケットごと包み込んだ。
『翔太っ！』
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莉(プロフ) - はなさん» 返信遅くなり申し訳ありません(--;)そう言っていただけてとっても嬉しいです！また機会があればぜひ、お待ちしています^^* (2020年11月27日 17時) (
レス) id: 1b17488939 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - こんにちは。笑顔のためのリクエストをさせて頂いた者です。ゆり組の支え合っている感じと出て来る登場人物がみんな優しくてとても好きです。リクエスト答えて頂きありがとうございました！これからも莉さんのペースで更新頑張ってください。応援してます。 (2020年11月7日 12時) (レス) id: 99825e7404 (このIDを非表示/違反報告)
もも - はじめまして。楽しく読ませて頂いております。リクエストは、珍しく照くんが体調悪くなってしまうのはどうでしょう？彼も結構悲しい過去があるのでみんなにたまには甘えたい、みたいやとこがあると可愛いかなって思います。これからも応援しています。 (2020年9月25日 19時) (レス) id: 1bd3040b12 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 初めまして。いつも楽しく拝読させていただいてます。リクエストですが・涼太君が一過性の記憶障害になり翔太君が二人の思い出を話していくみたいのはいかがでしょうか？もし、似たようなものがあったらすみません。これからも応援していきますので、がんばって下さい。 (2020年9月23日 20時) (レス) id: f0722ce0ef (このIDを非表示/違反報告)
安田のゆっぺ(プロフ) - 初めてまして。莉さんのお話いつも楽しく読ませてもらってます！リクエストなのですが、翔太くんがリ◯カをしてそれを止めようとして誰かが怪我をしてしまいパニックを起こすという感じのお話が見たいです！よろしくお願いします。これからも応援しています！ (2020年9月23日 19時) (レス) id: 389ae8f69c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：莉 | 作成日時：2020年8月4日 17時
