交通事故で推しの連絡先知っちゃいました。【ころん】

事故3 ページ5

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「取り敢えず、警察には連絡済です。」

申し訳なさそうな顔をもう一度して、彼は

車の中へ乗り込む。



「ここ、結構車通りが多いので
移動しませんか？」




その言葉に、周りを見てみると


信号待ちの車が数台いて、乗車してる人達はみんな私達の方を見ている。



「は、はい…」




私も慌てて車へ乗り込み、今度はしっかり
ブレーキを踏んだ。




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「はい、ここに名前と住所ね。」





「ここに電話番号。」と、案内された紙に
素直に書いていく私たち。



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お互い事故なんて初めてだし、よく分かっていなかったがどちらも怪我は無いし信号が分かりにくかったとして、どちらにも非はないとして保険で車は修理されるとのことだ。


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「お願いします…」




紙と一緒に免許書も差し出し、警察が
確認を終えたようで免許書が返された。





「はい、お疲れさま。車、どうする？今からでも修理できるけど…帰れる？」




優しく問い掛けてくれる警察の方に
「修理、お願いします。何とかして帰ります」と返す。ふと隣を見れば、事故相手の彼も情報調査を終えたのか車へ戻ろうとしている。





「ありがとうございました」





警察の人にそう告げて、私も近くの道を
歩こうとしたとき＿＿＿＿＿＿




「乗りますか？」





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躊躇いがちに私に聞いてきたのは
車へ乗った状態の彼だった。




「へ、」




突然の言葉に口が閉じなくなった。




「あ、名前も知らないヤツなんて
怪しいですよね…！！」





「すみません。」と立て続けに謝られ「い、いえ大丈夫です…！！」と私は返事をした。





「…あ、の。終電ないみたいなので
お願いしても大丈夫ですか…？」




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恥ずかしさで逸れる視線を背に私は
彼の返事を待つ。






「はい、大丈夫ですよ。」







にこっと笑って助っ席のドアを開けてくれる彼に「彼氏みたい」なんてまたお花畑なことを考えて。大人しく乗せてもらった。




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